2005 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子発現系を用いた歯牙硬組織合成メカニズムの解析
Project/Area Number |
17791505
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岡本 亨 北海道大学, 病院, 助手 (30301914)
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Keywords | 歯牙硬組織代謝 / 遺伝子 / 上皮 / 間様 / 相互作用 |
Research Abstract |
Epithelial stem cell, Inner enamel cellの分離回収 遺伝情報の相違を調べることを目的としたDNA arrayを行うために、まずそれぞれの細胞を分離・回収した。実験動物として近交系マウスC57BL6を用いた。生後7日目C57BL6 mouseに頚椎脱臼法を施行したのち、実態顕微鏡下(7-25倍)にて皮膚および粘膜の剥離を行った。引き続いで歯牙および周囲組織と下顎骨との分離を行った。Epithelial stem cellとInner enamel cellは比較的容易に分離回収が可能であった。 DNA array 回収したそれぞれの細胞のtotal RNAの抽出をTrizol法によって行った。 Epithelial stem cellとInner enamel cellのRNA量はそれぞれ54.7、646.5ng/μlであった。 DNA arrayの結果、発現量に大きな違いが認められた遺伝子は以下のものであった。Epithelial stem cellに対してInner enamel cellでの発現の大きいものには、エナメル質中の主要タンパク質であるEnamelin, Amelogenin, Tuftelinが含まれていた。エナメルタンパクの分解酵素であるEnamelysin, Kallikrein 4も発現差が大きかった。一方、逆の動態を示すものにはIntegtrin関連遺伝子、あるいは他の接着関連遺伝子(Icamなど)が認められた。 Primary culture Epithelial stem cellの細胞培養を試みた。MCDB153をベースに脳下垂体エキス、上皮成長因子、インスリン成長因子を加減し、増殖の検討を現在行った。インスリン成長因子は増殖に対する影響は少ないようであった。
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