2006 Fiscal Year Annual Research Report
歯胚の発生、分化における転写活性制御機構の組織学的解析
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17791507
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大島 昇平 北海道大学, 大学院歯学研究科, 助手 (00374546)
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Keywords | 歯胚 / 発生 / カルシニューリン / マウス |
Research Abstract |
H17年度に引き続き、マウスのカルシニューリンAbeta、Agamma、B1の各サブユニットmRNAに対するcRNAプローブの作成を試みたが、作成したプローブの特異性に問題があり、解析に使用可能なcRNAプローブの作成はできなかった。そこで、カルシニューリンAalpha、Abeta、Agamma、B1の各サブユニットmRNAに対するアンチセンスオリゴヌクレオチドを作成しアイソトープ(P^<33>)を用いたin situ hybridization法を行うこととした。胎生13、15、18日、生後1、3、7日のマウスを用いて、歯胚発生領域または歯胚領域を含む顎顔面部の未脱灰凍結切片を作成し、in situ hybridization法を行った。カルシニューリンAalpha、Abeta、B1サブユニットはすべての発育段階において歯胚領域を含む広い領域で発現が認められた。カルシニューリンAgammaサブユニットは生後歯胚領域に発現が認められたが、プローブの特異性の再検討が必要であると思われた。次に胎生13、15、18日、生後1、3、7日のマウスを用いて、歯胚発生領域または歯胚領域を含む顎顔面部の未脱灰パラフィン切片を作成し、免疫組織化学法を行った。抗体は北海道大学大学院医学研究科解剖発生学講座よりカルシニューリンAalpha、Abeta、Agamma、B1サブユニットに対するウサギポリクローナル抗体の供与を受けた。in situ hybridization法と同様にカルシニューリンAalpha、Abeta、B1サブユニットはすべての発育段階において歯胚領域を含む広い領域で発現が認められた。カルシニューリンAgammaサブユニットは発現が認められなかった。未脱灰の試料の硬組織部分に非特異的な染色が見られたため、現在、脱灰パラフィン切片を作成しカルシニューリンの発現を解析中である。
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