2006 Fiscal Year Annual Research Report
歯周組織再生シートを用いた歯根膜および歯槽骨の同時再生法の開発
Project/Area Number |
17791512
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西村 真 東北大学, 病院, 医員 (50375094)
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Keywords | 再生歯科 / 骨 / 骨膜 / 歯槽骨 / 骨芽細胞 |
Research Abstract |
ラット頭蓋から採取した骨膜を培養することにより、アウトグロースしてきた細胞を重層化させ骨膜由来の骨芽細胞からなる重層化細胞シートの作製およびフィブリンゲル上に骨膜由来の細胞を播種し重層化させた細胞シートの作製を試みたが、細胞を重層化させることができなかった。また、ビーグル犬の下顎歯槽部より採取した骨膜でも、同様な方法により細胞の重層化を試みたが、報告されているような重層化するという結果は見出せなかった。このため、骨膜から細胞シートを作成することを断念し、違う方法により歯槽骨の欠損部の再生する方法を検討することにした。 新たな歯槽骨欠損部の再生法として骨髄より採取・培養増殖させた間葉系幹細胞をコラーゲンスポンジに播種し、歯槽骨欠損モデルに移植する方法を選択した。歯槽骨欠損モデルとしては、ビーグル犬下顎臼歯部複根歯に実験的2級根分岐部病変と頬側歯槽骨を剥離したモデルを用いた。この実験モデルは、生体による自然治癒を避けるために人工的欠損部にシリコン印象材を封入した状態で作製後2ヶ月間のヒーリング期間を設定、レントゲン写真にて自然治癒が生じていないことを確認し、このモデルが歯槽骨欠損モデルとして妥当であることを確立した。骨髄より得られる間葉系幹細胞の採取方法として、ビーグル犬腸骨稜より骨髄穿刺針を用い新鮮骨髄を約5ml採取後、間葉系幹細胞mediumにて培養い、Medium交換時に洗浄を行い余分な赤血球等を分離し、1回の継代後充分な細胞量になったところでコラーゲンスポンジに播種するために十分な量(数)の間葉系幹細胞の培養法を確立した。
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