2005 Fiscal Year Annual Research Report
T.forsythensisのプロテオーム解析による病原性蛋白質の解明
Project/Area Number |
17791551
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
竹内 康雄 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (60396968)
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Keywords | Tannerella forsythensis / プロテオーム |
Research Abstract |
細菌の発現する蛋白質は、その培養条件や処理条件により修飾を受けると考えられる。二次元電気泳動での再現性を高めるため、本年度はT.forsythensis ATCC43037(標準株)を用いて、培養期間・培地の選択、また細菌回収から蛋白質抽出のプロセス、泳動条件の検討を中心に実験を進めた。 当初、ATCC mediumを用いてT.forsythensisを7-14日間培養し、菌液を準備することを予定していた。しかし、培養時の馬血清に含まれていると思われる蛋白質が泳動時に見えてしまうこと、また、馬血清の量を減量・または使わないと細菌を発育させることが難しいこと(特に臨床分離株では顕著)ということから、現在は血液寒天培地にて7日間程度培養後、BHI brothを改良したもので1日培養させるという方法をとることとした。菌体からの蛋白質抽出・濃縮はTCAを用いて行っている。泳動後の質量分析の際に、ポリプロピレンと思われるピークが一部認められた。蛋白溶解液の作成までの過程で、使用している器具(チューブなど)からの混入が原因と思われる。現在、使用器具の変更と共に、実験手法に問題はないかを調べている。二次元電気泳動を実施しているものの、ゲル蛋白のパターンが安定しないため、詳細な質量分析までは至っていない。但し、認められるバンドには偏りがあることから、現在PIのレンジを狭めて、主にミニゲルを用いてトライアルを繰り返している。再現性の問題は泳動条件というよりは、細菌の培養条件により左右されているようである。液体培地での培養期間を変えると認められるバンドパターンが変化することから、T.forsythensisが培養条件など外的環境に影響を受けやすく、発現する蛋白が大きく変化している可能性が高いと思われる。
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Research Products
(1 results)