2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17791562
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
武田 宏幸 明海大学, 歯学部, 助手 (40316691)
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Keywords | スフィンゴシン1-リン酸 / 破骨細胞 / ヒト末梢血 / リン脂質 / CD14 |
Research Abstract |
初年度では,ヒト末梢血から破骨細胞を形成することを試みた.ヒト末梢血由来単核球を比重遠心で分離後,M-CSFおよびRANKL存在下で3週間培養し,成熟破骨細胞が形成されることを確認した.しかしながら,比重遠心法だけでは破骨細胞前駆細胞以外の細胞の混入が多く,21日間の培養における細胞形態の観察が困難であったことから,今年度は,より純粋な破骨細胞を得るため,CD14陽性細胞を磁気ビーズにより分離し実験に使用した.この方法で得られた細胞は,M-CSFとRANKL存在下で18から21日目にTRAP陽性多核細胞となった.この培養21日目の細胞は,培養0日目のものと比較して,NFATc1,カテプシンK, TRAP遺伝子発現がすべて上昇していた.次に,ヒト末梢血由来破骨細胞の分化おけるスフィンゴシン1-リン酸の作用についての現象を確認した.その結果,培養9日目において,細胞形態に変化が現れた.この結果はスフィンゴシン1-リン酸が,破骨細胞の分化過程に関与した可能性を推察させた.次年度では21日間の遺伝子発現について,スフィンゴシン1-リン酸による破骨細胞の各種遺伝子発現と骨吸収活性について検討する.さらにスフィンゴシンキナーゼ遺伝子をsiRNAによりノックダウンさせ,内在性スフィンゴシン1リン酸の影響についても検討する予定である.
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