2005 Fiscal Year Annual Research Report
医療機関における患者と家族の意思決定支援システムの構築に関する研究
Project/Area Number |
17791586
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
櫻井 智穂子 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 助手 (40344973)
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Keywords | 看護学 / 意思決定支援 |
Research Abstract |
本研究の目的は、日本の医療機関における患者相談窓口を中心とした、患者とその家族の意思決定支援システムの現状を明らかにし、患者と家族にとって有用な意思決定支援システムのあり方を検討することである。本研究では、特に、患者の療養過程にわたって接する機会の多い看護職者の役割に焦点をおく。平成17年度は文献検討を行った。国内の文献については医学中央雑誌Web版Ver.4を使用し検索した。キーワードは、「意思決定/意志決定」、「自己決定」および「支援」とし、収載誌発行年を2003年から2006年までと限定した結果、200件の文献が検索された。2002年以前に発行された文献と比較したところ、全体的に、患者とその家族による決定を対象とした内容のものが増加しており、看護職者の役割は、より具体的な記述がされている。また、「患者相談」のキーワードでも検索を実施したが、2003年の患者相談窓口設置にあたって掲載された雑誌の特集や総論のみが見られ、実際の患者相談窓口に関連した調査研究の文献は見当たらなかった。海外文献については、MEDLINEおよびCINAHLを包含しているEBSCOhostを使用し、「Decision making」「Patient」および「System」のキーワードを用いて検索を実施し、本研究のテーマに関連のある文献を選択した。内容としては、医療専門職者が適切なケアを提供するための情報システムの活用に関するものが中心となっており、患者や家族を直接支援するためのシステムについてはほとんど見られなかった。国内の文献から、患者相談窓口が活発に機能している施設、また、特に患者と家族から意思決定に関する相談を受けている施設の情報を得て、次年度の実態調査に向けて協力依頼を進め、それと並行し、専門図書を参考に訪問調査の内容を整理・作成している。
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