2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17791598
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
中村 裕美 首都大学東京, 健康福祉学部, 研究員 (60381464)
|
Keywords | 看護学 / 手術医療 / 倫理 |
Research Abstract |
本研究は、手術看護領域の看護師が直面する倫理的課題とその対応を明らかにし、倫理的実践モデルを作成することを目的とする。 まず、手術看護における倫理的課題を明らかにするために、文献検索を行い、文献レビューを行った。医中誌WEB版での検索結果、手術看護における倫理的問題の事例報告が2件あり、麻酔下の患者に了解を得ないまま検体採取が行われるなど、患者の自律が問題になるケースが報告されている。他に手術室看護師の道徳的感受性に関する調査があったが、手術看護における倫理的課題に関する研究は見当たらなかった。CINALでの検索結果、欧米では手術看護における倫理的課題として、インフォームドコンセントやケアの質に関することといった多様な倫理的課題が報告されていた。 本研究者の先行研究により、手術室看護師の価値観と医師や手術部の方針、患者との意向と異なることから倫理的苦悩や論理的ジレンマが生じていた。これらの倫理的課題に看護師、あるいは看護管理者がどのような介入を行なっているのかを明らかにするために、手術室に勤務する手術室看護師とその管理者を対象に半構成的面接法を行うこととした。 今年度は1施設より研究協力が得られた。(他1施設依頼中) まず、看護管理者である手術室師長に(1)手術室のマネージメントの中で倫理的課題(おかしいと思ったり、どうしていいのかわからなくて悩んだ状況)に直面した(または報告された)経験(2)他部門の看護師や他職種(外科医・麻酔科医)および他の管理職と、どのように連携を取っているか(3)患者様やその家族へは、どのような対応を取っているか。について面接調査を行なった。面接で得られたデータは個人が特定できないようにコード化し、匿名性を保って逐語録化した。 次に、スタッフである看護師へ面接調査を行なっている。
|