2005 Fiscal Year Annual Research Report
若年妊娠先行婚夫婦の生活変化と親となる過程に対する看護支援の探索
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17791610
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
跡上 富美 東北大学, 医学部, 助教授 (20291578)
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Keywords | 若年妊娠 / 結婚 / 夫婦関係 / 看護支援 |
Research Abstract |
本研究では、若年妊娠先行婚夫婦が妊娠・分娩・産褥という変化を経て、その過程で生じる生活の変化と親になる過程を明らかにしていくことを目的としている。2年計画の初年度に当たる今年度は、先行研究との比較と対象者の選定が課題となっている。まず先行研究に関しては国内外の文献を収集し、研究の動向を比較検討した。共通しているのは継続的な心身への支援が強調されていた。また、オーストラリアなどではすでに支援方策が体系化されているものもあり、日本の若年カップルへの支援策との比較検討などを今後あわせて進めていく予定である。 次に対象者の選定については、関係施設との調整を現在行っている段階である。若年者特に未成年者については倫理的配慮とともに、その家族についても協力と理解が必要であるため十分な調整が必要である為である。同時にこの1年に妊娠・分娩・産褥・育児を経験したカップルについて分娩後より追跡し、妊娠期についても想起する形でパイロットスタディを行った。その結果、若年者の夫についてはかなり早い段階で妊娠を受容し、その感情を言語的妻となる妊婦に伝え支援していた。この事実は妊婦となった妻に対しても非常な支えとなっていた。これは先行研究と比較するとより早い段階で夫婦関係が確立し、生活の基盤が安定することにより次のこどもを受け入れるという段階への移行がスムーズとなったことが考えられ、これからのケースとの比較検討が必要である。また、学業を続けながら育児に取り組んでいたが、産褥期は母乳育児の継続や保育所の活用、家事の調整などに対する疑問や困難感が訴えられ、これに対しては看護支援をその都度提供することで、問題が解決された。今後ケースを追跡し看護支援の内容と種類、その効力について検討する予定である。
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