2006 Fiscal Year Annual Research Report
がんの子どもの日常生活における意思決定と親子のコミュニケーションを支える看護援助
Project/Area Number |
17791618
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
宮城島 恭子 浜松医科大学, 医学部, 講師 (60345832)
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Keywords | がんの子ども / 自己決定 / 意思決定 / 日常生活 / 健康管理と社会生活 / 親子 / コミュニケーション / 看護 |
Research Abstract |
1. 18年度:がんの子どもと健康な思春期の子どもの、日常生活(健康管理と社会生活)上の意思決定に関する質問紙調査 がんの子どもと健康な思春期の子どもの、日常生活(健康管理と社会生活)上の意思決定とその関連因子を把握するための質問紙を作成した。質問紙の内容は、がんの子どもと健康な思春期の子どもに共通として、属性、日常生活の健康管理や社会生活への参加に関する意思決定の認識(自己決定の希望、実際、これまでの印象的な体験)、親子や周囲との関係性、自己に対する認識等である。がんの子どもの質問紙では、療養に関係する事柄の意思決定の認識について加え、疾病因子は診療録より調査することとした。倫理委員会の承認を得て、健康な思春期の子ども(小学5年生〜高校3年生)に対し、予備調査を実施した。予備調査は、自記式質問紙と面接にて行った。また、面接が行えなかった場合には、質問紙に回答した子どもの親から子どもの回答の様子や質問を訊いた。 予備調査の結果、質問紙の内容について難易度や負担は発達段階から問題にならない程度と考えられた。しかし、健康な子どもにとって、習慣化されている内容も含まれていたため、日常生活の意思決定として捉えにくく、答えにくい内容があることが判明した。がんの子どもではこれまで習慣化されてきた行動も、発病によってこれまで通りにできなくなるため、退院し外来通院を行うようになっても、ある程度の期間は判断の迷いや葛藤が生じることが考えられるが、健康な子どもとの比較調査を効果的に行うため、質問紙の内容を再検討した。再検討にあたってはスーパーバイザーからの助言や、予備調査への協力者からの助言も得て参考にした。再検討した質問紙を用いた調査を次年度に実施する予定である。
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