2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17791634
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
和田 美也子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助手 (30381677)
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Keywords | がん看護 / 緩和ケア / ギアチェンジ |
Research Abstract |
本研究の目的である、がん緩和ケアに移行するプロセスを明らかにし影響する要因を抽出するために、関東にある中規模の一般病院の病棟に勤務しているキャリア3年以上の看護師に対して、受け持ち患者が緩和ケアに移行したケースを振り返り、感じたことを自由に話してもらう半構成的面接法を実施し、質的なデータを得た。 得られたデータの一次分析より、緩和ケアに移行するプロセスでは、緩和ケアに至るまでの患者と家族の病みの軌跡(illness trajectory)から影響を受け、緩和ケア移行後の終末期のあり方にも影響を及ぼす、がん医療において重要なプロセスであることが明らかになった。またプロセスは、主治医、看護師、患者、家族それぞれの認識や社会的相互作用が主要な概念になっていることが明らかになった。主要な概念となる相互作用に関しては、修正版グラウンデッドセオリーアプローチ法を用いて、分析を進めることとし、研究手法のスーパーバイズを受けながら、データ収集と分析を行っている。 平成18年度は質問紙調査にて実態を把握する計画であったが、相互作用の視点から実態を明らかにすることで、より緩和ケア移行のプロセスが明らかになると考えられるため、引き続き修正版グラウンデッドセオリーアプローチ法を用い、理論的飽和化に至るまで理論的サンプリングを繰り返し、継続的比較分析にて緩和ケアに移行するプロセスと影響する要因を明らかにする。
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