2005 Fiscal Year Annual Research Report
慢性疾患をもつ人々のセルフケア能力を高める看護実践の検討
Project/Area Number |
17791659
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Research Institution | Japanese Red Cross College of Nursing |
Principal Investigator |
本庄 恵子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助教授 (70318872)
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Keywords | 慢性疾患 / セルフケア能力 / 看護実践 / 質問紙 / 信頼性と妥当性 |
Research Abstract |
今年度は、「セルフケア能力を査定する質問紙改訂版(SCAQ改訂版)」の洗練を行った。先のSCAQを用いて研究をした研究者や実践家にヒアリングを行い、SCAQの良い点と改善点について尋ね、検討した。さらに、セルフケア能力や慢性疾患をもつ人への看護ケアに関する文献検討を行った。これらを踏まえ、SCAQ改訂版を、「健康管理への関心」「健康管理方法の選択」「体調の調整」「健康管理法の継続」「支援の活用」の5つの構成概念をもつ30項目の質問紙に洗練した。また、エキスパートの臨床看護師とディスカッションする中で、「慢性疾患をもつ人」は、慢性期の病棟に入院中の人や外来通院中の人のみならず、急性期(慢性疾患の発症直後の人や急性憎悪のある人)にもいることが示唆された。そこで、SCAQ改訂版の信頼性と妥当性の調査は内科系・外科系病棟(慢性期病棟・急性期病棟の両方を含む)および外来で実施し、発症直後や急性憎悪期の人も含めた慢性疾患を持つ人とそのケアを行う看護師を対象とすることとした。 質問紙の信頼性と妥当性を検討するための質問紙調査は、調査協力への同意が得られた関東地方にある総合病院3施設で実施している。2施設には調査用紙を配布済み(配布数合計125部)で平成18年4月末を回答返送期日としている。残りの1施設では平成18年の4月から5月にかけて調査を実施する予定である。尚、この質問紙調査の計画書は、日本赤十字看護大学の研究倫理審査委員会の承認を受けている。質問紙調査では、調査協力への同意が得られた看護師と、同じく調査協力への同意が得られた受け持ち患者に、共にSCAQ改訂版に回答してもらう。看護師には、SCAQ改訂版を使用した意見について別紙に記載してもらう。今年度に引き続き平成18年度の5月末まで質問紙調査を継続し、質問紙の信頼性と妥当性の分析を進める予定である。
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