2006 Fiscal Year Annual Research Report
日本における行政保健師のアウトリーチ機能に関する研究
Project/Area Number |
17791666
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
牛尾 裕子 兵庫県立大学, 看護学部, 助教授 (00275322)
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Keywords | 看護学 / 保健師 / 公衆衛生看護 / 健康格差 / アウトリーチ機能 |
Research Abstract |
1 事例調査の継続 人口約1万人高齢化率22.5%、面積約50km^2の地域を担当する在宅介護支援センター保健師が調査時点からさかのぼって6ヶ月間に対応した30事例について、事例概要と保健師の対応を、記録物と保健師からの聞き取りにより調査した。 2 保健師のアウトリーチ機能の試行的分析 2つの事例調査から新規事例に焦点をあて、保健師が果たしたアウトリーチ機能について、相談が持ち込まれた状況と保健師の援助に関わる判断内容に基づき、分析した。その結果、保健師は本人の周囲にいる関係者の対応について判断していることが確認され、これにより、地域における保健師のアウトリーチ機能評価の一側面として、保健師の働きかけによる地域のサポートネットワーク機能の変化を測る指標を検討する必要が明らかになった。 3 カナダの保健師活動調査 カナダ・トロント市の保健部門の保健センターで母子保健活動を担当する保健師と本庁で統括的立場にある保健師及び地域開発部門の保健師に面会し、トロント市での保健師によるアウトリーチ活動の概要を把握した。また、オタワ州が地域保健センターを委託し、主に移民や難民に対する保健医療サービスを提供しているNPO団体アクセスアライアンスの地域保健活動のプログラムマネジャー及び診療部門のナースプラクティショナーに面会し、同団体による地域看護活動の概要を把握した。さらに、トロント大学看護学部の公衆衛生看護担当教員と面会し、トロント市保健師等との研究や教育における共同の実際を把握し、将来的な共同研究の可能性を検討した。
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