2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17791677
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
有馬 志津子 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60324787)
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Keywords | たばこ / 看護学生 / 看護教育 / 禁煙支援 |
Research Abstract |
研究背景 喫煙を「ニコチン依存症」という病気として捉え、その治療を行うのは医療従事者の重要な責務である。特にヘルスケア提供者の大多数を占める看護職こそが喫煙の減少に計り知れない影響を与えることができると期待されている。先行研究では看護師による禁煙支援の有効性が示されており、禁煙支援の実践と、看護師の喫煙行動、模範的な役割意識、過去の禁煙支援に関する教育経験との関連が指摘されている。しかし国内の教育機関では防煙教育がほとんどで、禁煙支援方法に関する教育は少ない。そこで本研究では、将来看護師になる看護学生を対象に禁煙支援に関する教育プログラム(以下たばこ教育プログラム)を開発・実践し、その有効性を検証した。 研究方法・結果・考察 目的1:看護学生へのたばこ教育プログラムを開発・実施し、有効性を検証する 看護学生が禁煙支援に意欲をもち、喫煙の害や禁煙支援に関する知識を得て、禁煙支援や模範的役割に積極的な態度をもつことを目的としたプログラムを開発し、看護系大学2年生を対象に実施した結果、有害性や禁煙支援方法に関する知識、禁煙支援への意欲、自信は有意に上昇した。 目的2:たばこ教育プログラムを受講した看護学生が禁煙支援・防煙教育を実施し、有効性を検証する プログラムを受講した看護学生が、大学生を対象に禁煙への関心や非喫煙継続の意思を高めることを目的とした禁煙支援・防煙教育プログラムを開発・実施した結果、害に関する知識、禁煙への関心度、非喫煙継続意思は有意に上昇した。また中学生を対象に非喫煙意思を強めることを目的とした防煙教育プログラムを開発・実施し、非喫煙継続意思は有意に上昇した。 今後の課題 目的1:対象群を広げ、比較対照研究を行うことにより有効性を検証する 目的2:病院に勤務する看護師の禁煙支援の実践と、過去のプログラム受講経験との関連を検討し有効性を評価する
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