2008 Fiscal Year Annual Research Report
老人保健施設における痴呆高齢者に対するDT活動としての園芸療法の効果と評価の研究
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17791680
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
寺岡 佐和 Kyushu University, 大学院・医学研究院, 講師 (60325165)
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Keywords | DT活動 / 園芸療法 / 認知症高齢者 |
Research Abstract |
今年度は、対象者個々人の認知機能の維持とQOLの向上を目指した、より効果的な園芸療法プログラムの内容を検討することを目的とし、新たに特別養護老人ホームにおいて、認知症高齢者を対象に園芸療法を実施した。これまでと同様、園芸療法の実施に先立ち、初年度に作成したアセスメント表を用いて調査を行い、対象者個々人の生活習慣や、社会的、文化的背景について総合的にアセスメントした。 また、今年度は新たに、実施した園芸活動が、どの認知機能に効果的に働きかけるものであるかを客観的に評価することを目的とし、対象者にファイブ・コグ検査を実施した。さらに、実施する園芸療法のプログラム内容は、精神的ストレスを軽減し、認知症の問題行動の改善に寄与できるものであることが望ましいと考え、園芸療法のセッションの前後にクロモグラニンAの測定を行い、精神的ストレスの状態を把握した。 ファイブ・コグ検査による認知機能の変化については、有意な差はみられなかった。また、クロモグラニンAの測定結果については、園芸療法の参与観察時に積極的な作業への参加や笑顔が多く見られた場合に、必ずしもクロモグラニンA濃度が低下しているわけではなく、適度の精神的ストレスにより、集中力や作業効率が高まっている可能性が考えられた。これらの検査については、今後も長期的に園芸療法を行い、継続的に実施し、評価していく必要があると思われた。特にクロモグラニンAの測定は、現場で用いるには手間や高額な費用がかかることから、クロモグラニンA濃度の変化と対象者の反応とを併せて総合的に評価し、精神的ストレスの状態を改善することができる園芸療法のプログラム内容について検討すると同時に、現場で参与観察時に、より適切かつ客観的に精神的ストレスの状態を把握することができるような、参与観察時のポイントについても明らかにしていく必要があると考えられた。
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Research Products
(1 results)