2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17791691
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
尾崎 伊都子 名古屋市立大学, 看護学部, 助手 (00347395)
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Keywords | 勤労者 / 健康習慣 / 自己効力感 / 保健指導の方法 / 電子メール |
Research Abstract |
本研究は、勤労者の健康習慣「栄養バランス」「運動」「飲酒」「睡眠」「喫煙」に対する自己効力感尺度の開発を目的とする。平成17年度は保健指導による観察調査を行い、尺度の項目候補の抽出および電子メールを用いた保健指導の方法を検討した。 1.研究方法 (1)対象者 A企業B病院で人間ドックを受けた社員のうち、慢性疾患で治療中の者を除く、生活習慣改善が必要とされた40〜50歳代の者で、研究への協力の同意が得られた13名を対象とした。 (2)保健指導の方法 保健指導は、人間ドック終了後の面接指導とその後3ヶ月間の電子メールにより行った。面接指導は個別に約30分〜1時間行い、生活習慣の現状チェックと改善目標を設定してもらった。電子メールによる保健指導では、改善目標の実施状況と感想等を自己観察日誌に毎日記入し、1週間ごとに送付してもらい、その内容を基に助言指導した。保健指導の過程で、メール返信に要した時間、返信頻度、指導内容や配慮・困難等に関する支援記録を作成した。 (3)分析方法 (1)自己効力感尺度の項目候補の抽出:自己観察日誌の内容から、自己効力感の情報源に沿って行動変容に関連する体験を抽出し、コード化、カテゴリー化した。 (2)電子メールを用いた保健指導の方法:支援記録の内容を集計・整理し、準備・実施に必要な条件、指導のプロセスと指導上の問題事項を明らかにした。 2.結果 現在、保健指導は対象者のうち6名が終了した。自己効力感尺度の項目候補の抽出は、保健指導とデータ分析を平行して行っており、現在分折中である。 電子メールを用いた保健指導では、パソコンが随時使用でき、プライバシーに配慮したデータ管理が行える設備・環境が必要と考えられた。指導のプロセスでは、励ましや課題の整理、知識提供、具体的な改善方法の提案、対象者の考えの尊重が重要であり、指導上の問題として質問と回答や資料提示が迅速にできないことなどがあった。
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