2017 Fiscal Year Annual Research Report
障害者雇用政策における障害者の権利に関する日伊欧の比較法学的検討
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17F16738
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| Research Institution | Meiji University |
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Principal Investigator |
小西 康之 明治大学, 法学部, 専任教授 (20318653)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DIGENNARO PIERLUIGI 明治大学, 法学部, 外国人特別研究員
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| Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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| Keywords | 障害者雇用 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
2017年度において実施してきた研究は、障害を有する人の仕事や配置における差別禁止に関するものである。この研究における具体的な目的は、EUの法的枠組みと指令と、それに対応する日本法律とを比較法的に研究し、そしてそのうえで、上記の分野におけるイタリアの法律とも比較することにある。
本年度においては、以下の成果を達成することができた。
（1）2017年11月には、名古屋大学で開催されたAIDGC（日本比較法）年次大会で、日本の法秩序に関する予備的研究を発表した。具体的には、明治維新の後、日本はドイツ法の例にならい、それにより、日本の法秩序を形成するための新たな視点が生まれたことを明らかにした。
この研究に関連する論文は、当該研究員がイタリアに帰国した後にイタリアの雑誌に提出する予定となっている。
（2）日本の差別禁止法制については、2017年11月に開催された第4回NZLLS会議において、比較法的手法を用いて国際的なモデルの中に位置づけることを目的とした研究成果を示した。なお、この会議に関する論文はまもなく提出する予定である。
（3）第3に、障害者の職場における就労、差別禁止、合理的配慮に関する具体的な問題についての考察を深めてきた。こうした考察の結果、イタリアの制度と比較した場合の日本の制度の特徴としては、雇用義務の算定方法や、間接差別の禁止の扱いなどがあげられることが明らかにされた。この成果は、2018年7月23日から27日まで、ソウルで開催されるILERA世界会議で発表する予定となっている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2017年度当初に予定していた研究についてはおおむね順調に進行しているといえる。ただ、当初計画していたもののうち、実地調査については、端緒についたところであり、次年度での展開をまつ必要がある。
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| Strategy for Future Research Activity |
これからの数ヶ月間において、学会で報告した論文の公表に向けての作業を行うとともに、2018年7月に開催されるILERA世界会議での報告のための準備作業を完了する予定である。
また7月中までに、障害者団体、企業等に対してインタビューを実施するにあたっての手続を進めるとともに、インタビューに参加可能な労働者と管理職者の数を増やすことが必要となるが、それを実現するために、この分野における日本の研究者等から紹介を受けるべく手続を進めていく予定である。インタビューは9月から11月まで3ヶ月間にわたって行う予定である。
またこれらの作業を行うにあたっては、障害者の雇用を促進するための真の可能性を拡大するための新しい技術の役割を利用することが、合理的配慮の内容を構成すると考えるため、この点に関する考察を深めていく。
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