2017 Fiscal Year Annual Research Report
Alveolar wall remodeling induced by smoking to address the interaction of alveolar cell s and wall
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17F17057
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
工藤 奨 九州大学, 工学研究院, 教授 (70306926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KARIMI ALIREZA 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | 伸展刺激 / 肺胞上皮細胞 / 内皮細胞 / 物質輸送 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺の末端組織である肺胞は物質輸送を司る主要組織であり,呼吸時において各肺胞ごとに収縮拡張の様子が異なり,物質輸送が各肺胞で異なることが考えられる.さらには喫煙者と健常者の肺の収縮拡張も異なっていることが報告されており,肺胞表面での物質輸送は喫煙者と健常者で異なることが考えられる. 肺胞表面での物質輸送の違いを検討するうえで,物質輸送の中心である肺胞組織に着目し,特に肺胞上皮細胞および内皮細胞の物質輸送能が肺胞環境を変化させた場合にどのような影響を受けるかに関して実験的に明らかにすることを第一の目的とする.さらには上皮細胞および内皮細胞の力学特性を実験的に計測し力学環境による変形能の違いを計測することを第二の目的とし,ミクロからマクロまでを含む肺組織計算モデルを構築することで,健常者と喫煙者の肺胞表面での物質輸送能の違いがどのようなメカニズムで生じるかを明らかにすることを最終的な目的とする. 平成29年度は,伸展刺激下での肺胞上皮細胞および内皮細胞の物質輸送能を明らかにするために, polydimethylsiloxane (PDMS)で伸展負荷装置を作製後,肺胞上皮細胞および内皮細胞をPDMS製の伸展装置上に培養した.細胞内輸送の主要器官である小胞および微小管の染色をおこない,伸展刺激下での物質輸送能を共焦点レーザー顕微鏡で計測した.肺胞組織は上皮細胞および内皮細胞が積層した形態となっているために,それらを同時に培養できる伸展刺激装置作製した. また,内皮細胞の力学特性を計測するためにPDMS内に微小粒子を埋め込み,微小粒子の移動を追跡することにより内皮細胞および上皮細胞の引張力を計測した.細胞の引張力と細胞内各器官との関連を調べ,細胞構造と力学特性の関連を調べた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
装置および計測方法に関しては,順調に進んでいるが,培養装置内での肺胞細胞の培養がうまくいっていないため,共培養がおこなわれていない.
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Strategy for Future Research Activity |
現状,伸展刺激装置内で肺胞細胞の培養が不完全であることから,培養条件を改善することで,装置内での培養を目指す. 微小管等の染色は平成29年度段階で確認したために,今年度は伸展刺激装置内で力学刺激時における肺胞細胞内の輸送機構の解明を目指す.
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Research Products
(1 results)