2017 Fiscal Year Annual Research Report
Ribosome-mediated regulation of boron-responsive genes in Arabidopsis thaliana
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17F17097
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤原 徹 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (80242163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TSEDNEE MUNKHTSETSEG 東京大学, 農学生命科学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | シロイヌナズナ / リボソーム / ホウ素 / 酵母 |
Outline of Annual Research Achievements |
植物のホウ素応答で観察されたホウ素条件に応じたAUGUAAを介した翻訳制御の普遍性を確認するために、リボソーム研究が進んでいる酵母を用いてAUGUAAを介したホウ素制御反応を確認する実験系を確立した。具体的には酵母のマルチコピープラスミドにAUGUAA配列およびその変異型配列をホタルルシフェラーゼなどのレポーター遺伝子の発現ベクターの5’非翻訳領域に導入した合成遺伝子を作出した。このベクターを酵母に導入し、培地のホウ素濃度に応じたレポーターの活性変化が起こるかどうかを検討した。その予備実験として酵母の培地にホウ酸を濃度を変化させて加えてその増殖に及ぼす影響を調べたところ、培地にホウ素を50mM加えると明確な増殖抑制が見られた。そこでAUGUAA配列の影響を見る実験をより低い濃度のホウ素を加えた培地で行ったが、AUGUAA配列をもつものとその変異型とで違いは見られなかった。次に培養した酵母をより高濃度のホウ素にさらして影響を見る実験を行なったところ、50mM程度のホウ素を与えた場合にAUGUAA配列をもつもののレポーター活性が持たないものよりも低下することを見出した。このことは酵母においてもAUGUAA配列依存的な翻訳制御が起こることを示唆している。また、シロイヌナズナの変異株でAUGUAAを介したホウ素制御反応が行えない株についてのマッピングを行うとともに、AUGUAAによる制御を受ける遺伝子の変異株を取得しその表現型調査を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定されていた研究は着実に進めており、すでに酵母での反応を確認している。また、シロイヌナズナ変異株についての解析も順調に進めており、全体としては順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
酵母では反応は見られたものの、その程度はあまり大きくなく、今後の解析は困難が予想されることから、今後はシロイヌナズナの変異株についての研究により重点を置いて推進していく予定である。
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Research Products
(2 results)