2017 Fiscal Year Annual Research Report
Photonic and electrochemical based dengue serotype-specific detection using carbon quantum dots
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17F17359
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
朴 龍洙 静岡大学, グリーン科学技術研究所, 教授 (90238246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DUTTA CHOWDHURY ANKAN 静岡大学, グリーン科学技術研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2017-11-10 – 2020-03-31
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Keywords | カーボン量子ドット / ウイルス検出 / デングウイルス / 差動パルス電圧計 / 蛍光検出 / DNA |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究に必要な消耗品及びナノ材料を揃え、カーボン量子ドットの合成、及び合成した材料の光学特性をはじめとする材料の特性を解析した。本研究に合致するナノ特性を有するカーボン量子ドットを機能化させ、デングウイルスのDNAを検出し、カーボン量子ドットを用いた新規ウイルス検出系の性能を評価した。 カーボン量子ドット(CQD)の合成及び機能化: CQDは、高い蛍光強度と電気伝導度を有し、本研究のウイルス検出の重要な材料である。CQDの合成は、既に開発済(Chowdhury et al., ACS Applied Materials Interfaces, 8, 21002-21010, 2016)に基づき、合成を行い、硫黄共ドープグラフェン量子ドット(N,S-GQD)を完成した。合成したCQDの光学特性、粒子径、量子効率及び電気化学的特性を解析し、合成したCQDにデングウイルス特異DNA配列を修飾し、デング4血清型の検出に成功した。この成果を下記の二つの論文に投稿済みである。 1)Dutta Chowdhury, et al., Femtomolar detection of Dengue Virus DNA with Serotype Identification Ability, ACS Anal. Chem. 審査中。 2)Nasrin, et al., Nanobiosensor for the detection of Norovirus-like particles employing LSPR between CdSeTeS quantum dots and gold nanoparticles, Biosens. Bioelectron. 審査中。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
カーボン量子ドットは無機金属による量子ドットより合成が難しいとされる。しかし、当研究室の量子ドット作製設備と蓄積されたノウハウを十分活かし、ウイルス検出に必要な機能を備えた硫黄共ドープグラフェン量子ドット(N,S-GQD)の合成に成功した。今回合成したカーボン量子ドットは、高い蛍光強度と電気伝導度を有し、本研究のウイルス検出に適切な光と電気特性を有した。合成したカーボン量子ドットの光学特性、粒子径、量子効率及び電気化学的特性は、DNA検出に適していることが分かった。このようなナノ材料を用いて、デングウイルス4血清型の検出に成功し、4血清型の検出の目処がついた。しかし、さらに高感度検出を目標にし、今後最適化など問題点を解決していく必要はあるが、4ヶ月間の研究としては大きい進展である。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目には、1年目合成したCQDの機能化とセンサー用電極を作製し、デングウイルスの検出に適用する。 CQDを機能化するために、CQDにスペーサーを介して4種の血清型デングウイルスに特異的に結合する4種の抗体をそれぞれコンジュゲートする(Ab-CQD)。その後、Ab-CQDは、ELISA法でCQDと抗体との結合状態を確認する。センサー用電極の作製のために4種の抗体を結合させた4種のAb-CQDをコーティングしたマイクロ電極を作製する。Ab-CQDを白金表面上にコーティングし、検出電極とする。デングウイルスの存在下でウイルスの表面電荷やウイルスの大きさの変化により電気伝導度や蛍光強度が変化する。シグナルの変化を確認した後、4種のウイルスを検出するため、4種のマイクロ電極を作製する。蛍光信号と電気的信号、両方を検出できるシステムを作製し、蛍光強度と電気信号の変化でウイルス検出を行い、4種血清型のウイルスを高濃度で正確に検出する。
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Research Products
(4 results)