2017 Fiscal Year Annual Research Report
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17F17410
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
位高 啓史 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (60292926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CROWLEY SAMUEL 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2017-11-10 – 2020-03-31
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Keywords | mRNA / 脊髄損傷 / 遺伝子治療 / 運動機能評価 / Catwalk |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度の2017年度はマウス脊髄損傷モデル確立、および歩行機能解析についての評価系確立を行った。 1.マウス脊髄損傷モデル:脊髄損傷はマウス胸腰椎部を椎弓切除し脊髄を露出させたあと、脊髄損傷作成装置を用いて脊髄に圧挫を加えることによって作成するが、その椎体高位、圧挫圧、時間等によって、その後の神経機能の予後は大きく変化する。本研究の条件設定として、脊髄損傷誘導後の自然経過を観察する予備実験を行い、約2週間でBMS scoreとして正常の約50%の改善が得られる程度の条件を設定した。 2.歩行機能解析:Noldus CatWalk Automated Gait Analysis systemsを用いた歩行解析を行うにあたり、そのデータ解析手法を検討した。本システムでは脚接地面積、圧、swing speedなど種々のパラメーターを個々に用いてデータを得ることが普通だが、神経機能障害のタイプや実験の目的によって、そのパラメーター選択はやや恣意的となるきらいがあった。より客観性の高いデータを得るために、システムで計測可能な計104のパラメーターから得られるデータを直線回帰モデルを用いて統合し、単一のスコア化する手法を新しく考案した(Combined Catwalk Index)。従来のBMS scoreともよく相関する結果が得られ、脊髄損傷モデル動物の運動機能評価法として有用であることが明らかとなった。 2.についてはBMC Res Notes誌にて論文発表を行った(2018年4月)。これらの成果を踏まえ、脊髄損傷モデル動物に対するBDNF mRNA投与による治療実験を既に開始している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
動物実験における諸条件の検討は順調に進み、本実験である治療用mRNA投与による治療実験を既に開始している。また運動機能評価法に関わる新しく考案した手法を既に査読付き論文発表(BMC Res Notes誌:2018年4月)しており、研究は順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
脊髄損傷モデル動物に対する治療用mRNA投与による治療実験を進め、効果に関するPOCを取得し、今後の大動物等を用いた実験および臨床応用へ向けた検討を進める。
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Research Products
(2 results)