2018 Fiscal Year Annual Research Report
Treatment of spinal cord injury using mRNA medicine
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17F17410
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
位高 啓史 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (60292926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CROWLEY SAMUEL 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2017-11-10 – 2020-03-31
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Keywords | mRNA医薬 / 脊髄損傷 / 遺伝子治療 / 運動機能評価 / CatWalk |
Outline of Annual Research Achievements |
第2年度の2018年度は脊髄損傷モデル動物に対するBDNF mRNA投与による治療実験を本格化した。脊髄損傷モデルマウスは、マウス脊髄を下位胸椎で展開した後、専用の脊髄圧挫装置を用いて脊髄に圧挫を加えることによって作成した。脊髄損傷誘導後の自然経過を観察する予備実験を行い、約2週間でBMS scoreとして正常の約50%の改善が得られる程度の条件として、50 kdyneの圧による圧挫の条件を採用した。 mRNAからのタンパク質発現をルシフェラーゼ、またはGFP発現mRNAで評価すると、mRNAからのタンパク質発現は投与後4日ほど持続し、標的細胞はアストロサイト、オリゴデンドロサイトなど神経周囲細胞が中心であることが分かった。次いでBDNF mRNAを投与して、ELISAで内在BDNFタンパク質濃度と比較すると、BDNF mRNA投与によって約2倍の局所濃度が得られることが明らかとなった。 次いで、損傷モデルマウスの歩行機能をCatWalkを用いて解析した。前年度に新しく考案・報告した解析手法(Combined CatWalk Index)を用いて解析すると、投与1週から2週にかけて、BDNF mRNA投与群のマウスは、無治療群と比べて有意に運動機能の改善が得られることが分かった。今後さらに組織学的解析、局所でのサイトカイン産生の評価など、投与の安全性に関わる項目を含めて、さらに解析を進める計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
外傷モデル動物を用いての治療実験に進み、有意な治療効果を得ている。順調に実験は進められており、最終年度での論文発表を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
論文作成、学会での発表を進める。
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Research Products
(7 results)