2018 Fiscal Year Annual Research Report
Adiabatic theory for molecular dynamics in intense laser fields
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17F17901
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
森下 亨 電気通信大学, 量子科学研究センター, 教授 (20313405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SVENSMARK JENS 電気通信大学, 量子科学研究センター, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2017-11-10 – 2020-03-31
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Keywords | アト秒 |
Outline of Annual Research Achievements |
高強度レーザー場中の分子ダイナミクスの研究は、その物理過程の理解のみならず、物質制御や新材料創生についての新しい手法の開発といった応用面でも重要である。強レーザー場中の物質ダイナミクスは、数百から数千のオーダーの高次の非線形過程を伴い、これまで行われている線形または低次の非線形過程を用いた物質制御に比して、様々な応用面で大きな可能性を秘めている。本研究では、断熱理論という新しい理論をレーザー場中の分子系に適用し、分子内の原子核と電子の運動をともに正確に記述し、光電子運動量スペクトルや解離スペクトル等の物理量の詳細な分析を行うことを目的とする。これにより、アト秒領域の超高速分子ダイナミクスに関する新たな知見を得る。
当該年度は、最も基礎的な系である、直線上を運動する1電子系2原子分子についての研究を進めた。断熱理論に基づく分子ダイナミクスの理論的定式化を進めた。ボルン・オッペンハイマー近似の下での断熱理論の拡張を行い、典型的な強レーザー照射に対する直接数値計算結果と比較して理論の妥当性を吟味した。また、新たに購入した計算サーバーに適した直接数値計算のための計算コードの改良も行い、計算の高速化も行った。得られた予備的考察について物理学会において発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、直線上を運動する1電子系2原子分子について、高強度レーザー場中の分子ダイナミクスを取り扱うための理論の定式化を行った。典型的な強レーザー照射に対して理論の妥当性をチェックした。いくつかの予備的な結果を得ており、学会で発表した。以上により、おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
直線上を運動する1電子系2原子分子について、様々な強レーザー照射による分子の応答を調べていく。例えば、イオン化過程については、残留分子イオンの振動状態を指定した光電子運動量分布といった詳細な情報を与える物理量について吟味する。
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Research Products
(2 results)