2018 Fiscal Year Annual Research Report
Isotope studies of organic aerosols form the western North Pacific
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17F17907
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
河村 公隆 中部大学, 中部高等学術研究所, 教授 (70201449)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DESHMUKH Dhananjay 中部大学, 中部高等学術研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | 大気エアロゾル / 粒径別分布 / 有機炭素 / 水溶性炭素 / 安定炭素同位体比 / ジカルボン酸と関連有機物 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、研究代表者が小笠原諸島・父島にて粒径サイズ毎に9段階で分級・採取したエアロゾル試料を用いて、分担者の外国人特別研究員がジカルボン酸の濃度・組成をガスクロマトグラフィー(GC), GC/MSを用いて詳細に解析した。河村が開発した分析法を用いて、外国人特別研究員はエアロゾル試料中に存在するジカルボン酸に加えて、ジカルボン酸の前駆体であるケトカルボン酸、α-ジカルボニルを測定した。 また、有機炭素(OC)および水溶性炭素(WSOC)を炭素計により測定した。研究員は、様々な起源と生成機構を持つ異なった有機成分の解析から、有機エアロゾルの粒径分布の情報を解明した。揮発性有機化合物(VOC)の酸化によって生成するジカルボン酸は微細粒子に存在するのに対して、植物起源の不飽和脂肪酸のオゾン・OHラジカル酸化によって生成するアゼライン酸(C9)は粗大粒子に濃集される可能性を河村らは提案しているが、本研究ではその仮説を検証した。 同位体比質量分析計を用いて、エアロゾル炭素の安定炭素同位体比(δ13C)を同位体比質量分析計により測定し、エアロゾルの起源を解析した。また、全窒素の同位体比も測定した。そのため、濃度情報に加えて、有機エアロゾルの起源や光化学的変質の程度をエアロゾルの粒径サイズ毎に評価した。 粒径別有機炭素の測定から、OCは微細粒子(0.65-1.1 μm)にピークを示し、粗大粒子(3.3-4.7 μm)に第2のピークを示すことがわかった。粒径別に分級したOC及びWSOCは冬と春に高い濃度を示すことがわかった。これは、この時期にアジア大陸から強い偏西風による汚染有機物の輸送によると解釈された。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)