2007 Fiscal Year Annual Research Report
高等教育グランドデザイン策定のための基礎的調査分析
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17GS0101
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金子 元久 The University of Tokyo, 大学院・教育学研究科, 教授 (10185936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 眞和 昭和女子大学, 人間社会学部, 教授 (30016521)
小林 雅之 東京大学, 大学総合教育研究センター, 教授 (90162023)
藤村 正司 新潟大学, 教育人間科学部, 教授 (40181391)
小方 直幸 広島大学, 高等教育研究開発センター, 准教授 (20314776)
山本 清 独立行政法人国立大学財務経営センター, 研究部, 教授 (60240090)
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Keywords | 大規模・追跡調査 / 高校生の進路と適応 / 大学生の学習実態 / 大学教育改革と学力アセスメント / 国立大学法人 / 高等教育の費用負担 / 政策シミュレーション / 私学経営 |
Research Abstract |
今年度は、(1)大規模・追跡調査、(2)国際比較、(3)政策課題とのリンクという、本研究の3つの課題に即し、以下の作業を行った。 (1)については、高校生第三次追跡調査と大学生調査を実施した。高校生追跡調査では、第二次追跡調査の回答者に、進学・就職後の生活、その経済的側面、勉学状況(対大学生)、就職活動や内定状況(対短期大学・専門学校生)、職務内容(対就職者)、将来の進路などを郵送法により尋ねた(回答者は1,991人で捕捉率は49.8%)。大学生調査では、昨年度に11.595名からの回答を得たが、新たに4-6月に30校、6-7月に90校の参加を得て、最終的には、127大学288学部、48,233人から回答を得た。この全国初の試みである大規模調査の結果は、11月に公開シンポジウム「ユニバーサル化時代の学生像」などで発表した。 (2)については、大学生と大学教育改革との関連付けについて、諸外国との比較研究を行った。具体的には、4回にわたる公開研究会・シンポジウムを行った。とくに中国とは、北京大学教育学院と共催で日中高等教育研究ワークショップ「進学選択・学習行動・就職-調査をとおしてみた日中の大学と学生-」を実施した。また「アメリカとの比較は、「アメリカ高等教育の動向」(ペンシルバニア大学Zemsky氏)、「成人マーケットと大学」(ノースイースタン大学、Hopey氏)を実施した。オーストラリアとの比較は、「大学生学力テストの可能性」(オーストラリア教育研究センター、Coates氏)を行った。学生調査をつうじた大学教育の諸外国との比較の可能性を検討してきた。 (3)については、文部科学省、私立学校振興・共催事業団、東京大学事務局などの政策実務担当者を加えて、「高等教育政策ワークショップ」を10回おこなった。高等教育財政の問題(国際比較、将来推計など)、18歳人口の減少下での私学経営と政策的な対応、国立大学法人の制度的構造の問題点、学生援助制度(奨学金、ローン)の国際比較、大学生学力アセスメントなどのテーマについて実証研究のレビューやシミュレーションの作業を行い、議論を深めた。
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Research Products
(40 results)