2009 Fiscal Year Annual Research Report
成体脳神経幹細胞の活性化とニューロン新生:その制御機構の解明と可視化技術の開発
Project/Area Number |
17GS0317
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
岡野 栄之 Keio University, 医学部, 教授 (60160694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柚崎 通介 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40365226)
山嶋 哲盛 金沢大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (60135077)
澤本 和延 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (90282350)
糸原 重美 独立行政法人理化学研究所, 行動遺伝学技術開発チーム, チームリーダー (60252524)
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Keywords | 神経科学 / 発生・分化 / 細胞・組織 / 再生医学 / 動物 |
Research Abstract |
昨年度までに我々が作製した、神経幹・前駆細胞マーカーとして最も広く使われているNestinの遺伝子のエンハンサー及びプロモーターによりオレンジ色蛍光蛋白Kusabira-Orange(KOr)の産生が制御されるトランスジェニック(Tg;nestin/KOr Tg)マウスの複数のラインを免疫組織学的に解析し、オレンジ蛍光がNestin蛋白分子の存在を最も忠実に反映しているラインを同定した。 そのラインの動物の神経系細胞を免疫組織細胞学的に処理し、セルソーターを用いて解析したところ、オレンジ色蛍光の強度と細胞内のNestin蛋白の量とは正の相関関係にあることが確認された。更に、Neurosphere Formation Assayにより、オレンジ色蛍光の強度は『stemness』の指標になることも示された。 このマウスと、幼弱神経細胞特異的な発現をドライブするdoublecortin(DCX)遺伝子制御領域を用いて緑色蛍光蛋白EGFPの産生を制御するDCX-EGFP Tgマウスとをかけ合わせ、ダブルTgマウス(第1世代『Color Time』マウス)を作製し、胎児(E14.5)及び成体(8週齢)マウス脳における神経新生とこれら2種類の蛍光との関係を調べた。その結果、Nestin陽性の神経幹・前駆細胞がDCX陽性の幼弱神経細胞に分化するに伴い、その細胞が発する蛍光色が予想通りオレンジから緑に変化することが観察された。
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Research Products
(6 results)