2021 Fiscal Year Annual Research Report
「和服による活動」場面を導入した体験型学習プログラムの開発・実践及び評価
Project/Area Number |
17H00129
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
篠原 麻衣子 大阪教育大学, 附属学校園, 教員
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 「和服」 / 「着物」 / 「伝統文化」 |
Outline of Annual Research Achievements |
今回の科研費による研究に関しての報告をする。 研究目的:本研究では、これまで未着手だった日本の伝統的な舞台鑑賞や茶道、華道などの体験型学習を「和服による活動」として設定することで、「伝統文化の理解」や「文化の継承・創造に主体的に関わろうとする態度」を育成したいと考える。活用型の学力が重視される中、カリキュラム横断的な知識・技能活用場面の設定により、一過性のイベントとしての「浴衣の着付け」からの脱却を目指す。 研究方法:具体的には、家庭分野で和服の着付けを学んだ後、自身が和服で出かけることによって着付けにおいて気を付ける点や、歩き方立ち居振る舞いを見直す活動を導入する。その際、階段や道路状況、和服を着ることによる他者からの視線などの感覚を考察させたい。さらに、和装で行われる、能や歌舞伎など実際の舞台で活躍されている方々にインタビューを行い、「伝統文化の理解」を深めさせる。また衣服の選択肢に和服を取入れ、晴れ着や普段着をTPOに合わせて着装できるようにする。 研究成果:和服が一般化された衣服になれば、着物にたずさわる職人(繊維、染、織、デザイン、販売、和裁士、着付け師)など高齢化に伴う後継者不足や社会の需要を満たすことも可能になる。また着物は縫い直しができ、世代を越えて着られ、反物ひとつとっても無駄のない使い方ができることを取上げ、環境に配慮した暮らしについても提案することができる。生活文化を大切にし、消費生活を豊かにする家庭科の授業を通した実践的研究を行いたいと考える。本研究によって、これまでになかった和服体験型学習プログラムを開発・実践・評価することで、関心が低かった生徒達も伝統文化を理解し、文化の継承・創造に主体的に関わり、和服の着用を自然に行えるようになることを期待している。
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Remarks |
研究テーマ「和服による活動」場面を導入した体験学習について 第10回附属学校園教育と大学教員との研究交流会 令和4年3月7日大阪教育大学オンライン
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