2017 Fiscal Year Annual Research Report
The Malthus-Ricardo debate and the development of classical political economy
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17H00982
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
出雲 雅志 神奈川大学, 経済学部, 教授 (10211731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 進治 弘前大学, 人文社会科学部, 教授 (00322925)
益永 淳 中央大学, 経済学部, 准教授 (00384727)
石井 穣 関東学院大学, 経済学部, 教授 (10587629)
久保 真 関西学院大学, 経済学部, 教授 (30276399)
藤本 正富 大阪学院大学, 経済学部, 教授 (30330103)
野原 慎司 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 准教授 (30725685)
内藤 敦之 大月短期大学, 経済科, 教授(移行) (40461868)
田淵 太一 同志社大学, 商学部, 教授 (50242136)
近藤 真司 大阪府立大学, 経済学研究科, 教授 (50264817)
佐藤 有史 立教大学, 経済学部, 教授 (60288256)
久松 太郎 同志社大学, 商学部, 准教授 (60550986)
松本 哲人 徳島文理大学短期大学部, その他部局等, 講師 (70735828)
木村 雄一 日本大学, 商学部, 准教授 (80436740)
小沢 佳史 九州産業大学, 経済学部, 講師 (80772095)
森下 宏美 北海学園大学, 経済学部, 教授 (90191022)
八木 尚志 明治大学, 政治経済学部, 専任教授 (90261825)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | リカードウ / マルサス / 古典派経済学 / 貧困と救済 / 福祉 / 教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
<2017(平成29)年度> ①2017年はデイヴィド・リカードウの主著『経済学および課税の原理』の出版200周年にあたるため、国内外の共同研究者と協力し、国際会議 Internatinal Ricardo Conference 'The 200th anniversary of Ricardo’s Principles'を2017年9月16日・17日に明治大学で開催した。この国際会議では、イギリスとイタリアから参加した研究者をまじえ、『経済学および課税の原理』が、通貨や金融、国際貿易など広範囲にわたっていまなお現代の経済学に影響を与え続けている「古典」であることを明らかにした。②貧困の原因とその解決策をめぐるマルサスとリカードウおよびその後の歴史的論争を再検証し、古典派経済学の「福祉」(well-being)思想および救貧法論争が現代の貧困および福祉の理論と思想に与えた影響とその意義を明らかにすることを目的に、国際会議 Kyoto Conference on Classical Political Economy を2018年3月7日・8日に同志社大学で開催した。イギリス、フランス、アメリカ、オーストラリアの研究者をまじえて、主要な古典派経済学者の多くが、「福祉」政策とともに、教育が貧困の克服に重要な役割を果たすことを強調した事実と、その現代社会との共通性が明らかとなった。③あわせて、これらの国際会議の研究成果を英文論集および日本語論集にまとめる作業をすすめた。 <2018(平成30)年度への繰越分> ①2018年9月4日(午前)に開催された国際会議 Sapporo Conference 2018 on Malthus のフランス語圏およびドイツ語圏のセッションにおいて、マルサス受容の同時代性を明らかにするとともに、②この研究成果を英文論集にまとめる作業をすすめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
<2017(平成29)年度> ①「研究実績の概要」に記した研究の遂行は、おおむね順調に進展した。 ②2018年3月の国際会議において当初予定していたプログラムの一部が、このプログラムの共同企画者であり研究成果出版の共同編者である海外協力研究者の体調不良によって実施できなくなった。国際会議の一部プログラムの開催とその研究成果の出版には当該研究協力者の参画が不可欠であるため、あらためて国際会議を開催してその研究成果をとりまとめる必要が生じたが、今年度のプログラムの一部を次年度に予定していたプログラムの一部といれかえ、当初予定していたプログラムを次年度にもちこすこととした。その結果、当初予定していた研究の一部の遂行は困難になったものの、次年度に予定していた研究の一部を今年度遂行することにしたため、研究の遂行に大きな遅れをもたらすことは回避された。 <2018(平成30)年度への繰越分> ①2018年3月の国際会議において当初予定していたプログラムの一部を2018年9月の国際会議へもちこし、フランス語圏およびドイツ語圏(ドイツ・オーストリア)へのマルサス受容をめぐるセッションとして実施した。 ②そのため、研究の遂行に大きな遅れをもたらすことなく、順調に進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
<2017(平成29)年度> ①体調不良により国際会議に参加できなかった共同企画者であり研究成果出版の共同編者である海外協力研究者をまじえた共同研究の遂行は、そのための予算を次年度に繰越して、次年度にあらためて国際会議のセッションのひとつとして開催し、その共同研究の成果をとりまとめることとする。 ②そのための準備として、この国際的な共同研究のねらいと概要および研究成果の出版に関する企画書の作成について当該海外研究協力者と事前にうちわせ、出版社との交渉をすすめ、2017年度の研究成果を英文論集にまとめる作業をすすすめる。 <2018(平成30)年度への繰越分> ①体調不良により前年度の国際会議に参加できなかった共同企画者であり研究成果出版の共同編者である海外協力研究者をまじえて実施した繰越分による共同研究をふまえ、②その成果を英文論集にまとめて出版する具体的な準備をすすめる。
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Research Products
(43 results)