2017 Fiscal Year Annual Research Report
Intellectual Property Rights and Competition
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17H00984
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大野 由夏 北海道大学, 経済学研究院, 教授 (50598480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 善之 北海道大学, 法学研究科, 教授 (20197586)
岡田 羊祐 一橋大学, 大学院経済学研究科, 教授 (30224033)
岡室 博之 一橋大学, 大学院経済学研究科, 教授 (40251730)
松島 法明 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (80334879)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 知的財産権 / 競争政策 |
Outline of Annual Research Achievements |
知的財産権の経済分析では一般的に“特許 = 一定期間の独占利潤”という単純化したスタンスをとるが、近年 のハイテク産業の実状は遥かに複雑なものである。本研究では既存研究を拡張し、(i) 様々な知的財産の役割と 相互作用に焦点を当て、企業の知的財産ポートフォリオの戦略的創出・利用メカニスズムを解明すると共に、それ らの (ii) 競争・産業構造にもたらす影響を明らかにする。初年度は大きく分けてa. 商標権、トレードネーム、トレードマーク、地理的表示(Geographic Indicator)、技術革新と企業の国際競争力 b. 知的財産ポートフォリオと企業の参入 c. 多国籍企業の海外展開とライセンス戦略 d. 企業結合規制・ライセンス規制と知的財産権 e. 知的財産権の侵害訴訟と訴訟外和解 f. 著作権と技術 に分かれて、実態調査としては企業や知的財産権関係機関へのヒアリンクとアンケート調査(知的財産権一般、及びブランド;戦略) を中心に行った。7月に全体ての決起ミーティン クを行い、実証分析については必要なデータ・情報の収集、理論分析側ではヒアリング;・基礎モデルの構築と研究方針について、またプロジェクト全体の統合性を図るため、各プロジェクト・サブプロジェクトの位置づけと方向性を検討した。初年度においては、本研究の6つの柱が個別に研究を始め、独立しているが、それぞれ既にに研究成果が出始めており、国際的な学会での発表や論文として発信し始めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では主要な6つの柱があるが、それぞれにおいて成果が出ており、国際学会や査読付き・無しにかかわらず、論文の投稿が行われた。それぞれ個別に成果を出してきているというのが現状である。
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Strategy for Future Research Activity |
各プロジェクトで個別に行われてきている研究をそのまま継続し、全体の統合性・整合性を図るため研究者間のコミュニケーションとシナジーをはかる。また汎用性のある理論モデルの構築を進め、実証分析の為のデータ収集をすすめる。
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