2017 Fiscal Year Annual Research Report
単結晶有機半導体中電子伝導の巨大応力歪効果とデバイス応用
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17H01053
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹谷 純一 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (20371289)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 有機・分子エレクトロニクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、高移動度の単結晶有機超薄膜半導体が、分子間距離などの分子配置に大きく依存する電子伝導物性と小さな外力が大きな歪を引き起す力学特性を有し、両者が非常に強く結合している現象を解明することである。 分子層単結晶有機半導体・高分子複合物質の開発においては、有機半導体の膜厚をわずか一分子から数分子程度まで制御しつつ、10cm角以上の大面積に渡り、単結晶を成膜する技術を確立し、プラスティック基板上に安定して2分子層膜単結晶薄膜を成長するプロセスを確立することに成功した。さらにこの技術を用いて、Near Field communication 13.56MHz帯以上の高速応答を示す有機半導体単結晶デバイスの作成にも成功した。それにより、有機半導体の膜厚を制御しつつ、大面積化を実現したことで、多点歪みセンサーや振動センサーのプラットフォームになり得る、理想的な有機半導体膜の成膜を可能にした。 歪効果の電子物性研究においては、基板に歪を導入して、基板上に形成している2分子層膜有機半導体単結晶トランジスタに応力を発生するデバイスを構成し、4端子伝導、ホール効果の温度依存性測定の手法を確立した。またこのことにより、大面積塗布可能な有機半導体単結晶を用いたトランジスタにおける、スピンと電荷ダイナミクスを明らかにした。その結果、当研究室で合成された、極めて理想的な有機半導体C10-DNBDT-NWにおける電気伝導機構が、4.2Kの低温において無機半導体で用いられる古典モデルのバンド伝導をベースに記述できることを明らかにした。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)