2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of commensal FRB search engine for VERA and observational studies of transient sources
Project/Area Number |
17H01116
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
本間 希樹 国立天文台, 水沢VLBI観測所, 教授 (20332166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 思朗 統計数理研究所, 数理・推論研究系, 教授 (30336101)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 時間領域天文学 / 突発天体 / 高速電波バースト / パルサー / VLBI |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、FRBの探査をより高速に実施するためのGPUコードの開発を進めた。具体的には、分散量度補正やデジタル化による強度ロスの補正などの整備を行い、また広帯域データに対応するための一層の高速化についても検討した。その結果、狭帯域の観測の場合にはGPUをアップグレードすることでリアルタイム処理が可能になる目途がついたが、VERAの最大帯域を用いた場合には、まだ処理時間が課題となることが分かった。ただし、広帯域観測の場合でも、一旦記録したデータをPC上で処理することで、実際の研究上は十分に使用可能なレベルまでソフトの完成度を高めることができた。 このような解析ソフト開発の進捗を受け、今年度はrepeating FRBに対するモニター観測を、VERA、茨城、山口、臼田などの電波望遠鏡を用いて実施した。対象は、唯一の銀河系のFRBであるSGR 1935+2154と、比較的近傍の銀河に位置しているFRB 20200120E(母銀河はM81)、FRB20201124A(母銀河の赤方偏移z=0.098)の3天体で、いずれも複数台の電波望遠鏡を用いてマルチバンド・マルチエポックの観測を行っている。これらのデータを解析した結果、FRB20201124Aの電波バーストイベント1件を臼田局にて2 GHz帯で検出することに成功した。これは日本の電波望遠鏡を用いたFRBの検出例として初めてのものであり、今後日本でFRBの観測研究を展開する上での重要なマイルストーンを達成した。さらに、検出されたFRB20201124Aの信号を詳しく解析したところ、我々が検出したバーストはnon-repeating FRBと同じレベルの電波強度を持っていることが判明した。このことから、本天体は、再帰性を持つFRBと持たないFRBが異なる種族かを切り分ける上で今後重要な天体になると考えられる。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)