2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17H01150
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
古澤 明 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (90332569)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 量子エレクトロニクス / 量子コンピュータ |
Outline of Annual Research Achievements |
H29.4~H30.3時間領域多重量子テレポーテーションの為には扱う時間波束幅を小さくすればするほど、実験系を小型化することができ安定化が容易になるうえ、将来これを用いて量子コンピューターをつくるとき、演算のクロック周波数を上げることができる。現在のコンピューターのクロック周波数は数GHzであるため、将来の量子コンピュータの目標としてはそれを上回る帯域が期待されている。光を情報のキャリアとして用いた場合、その周波数は100THzを越えることから、原理的には10THzのクロック周波数を持つ光量子コンピューターが可能となっている。ただし、現状では量子テレポーテーション装置の帯域は10MHz程度であるため、本研究では本年度は量子テレポーテーション装置を100MHzに広帯域化するための要素技術開発を行った。これは時間波束幅として通常100ナノ秒であったものを10ナノ秒に縮めることに相当する。これを可能にするためには量子テレポーテーションに必要な量子もつれの帯域幅を100MHzに広げ、量子テレポーテーションに必要なホモダイン測定、およびその測定結果に基づき量子もつれの片側を操作するフィードフォワードの帯域も100MHzにする必要がある。
そこで具体的には(1)100MHzの帯域の量子もつれ生成のためのスクイーズド光を発生する為の光パラメトリック発振器(OPO)の開発、(2)100MHzの帯域で動作するホモダイン検出器の開発、(3)100MHzの帯域で安定して動作するフィードフォワード系の構築を行った。(1)としては、100MHz弱の帯域で動作する光パラメトリック発振器の開発に成功した。(2)としては、新規トランスインピーダンスアンプを開発し、当初の計画以上の200MHzの帯域で動作するホモダイン検出器の開発に成功した。(3)としては、100MHzの帯域で安定して動作するフィードフォワード系の構築に成功した。
H30.3 本年度のまとめを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
100MHzの帯域で動作するホモダイン検出器の開発を行ったが、計画以上の200MHzの帯域を実現できたから。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年4月~平成31年3月 平成29年度に引き続き、通常10MHzの帯域となっている量子テレポーテーション装置を100MHzに広帯域化するための要素技術開発を行う。具体的には1.平成29年度に開発した、100MHz帯域のスクイーズド光を生成するための光パラメトリック発振器(OPO)の高性能化2.平成29年度に開発した、100MHz帯域で動作するホモダイン検出器の低雑音化3.現代制御を用いた実験系の安定化を行う。
平成31年3月 平成30年度のまとめを行う
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Research Products
(39 results)
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[Presentation] Continuous-variable quantum teleportation on a photonic chip2017
Author(s)
T. Serikawa, N. Takanashi, Y.Sakamaki, K. Takata, T. Hashimoto, D. H. Mahler, J. L. O'Brien, J. Yoshikawa and A. Furusawa
Organizer
24th Central European Workshop on Quantum Optics, 97, Copenhagen, Denmark
Int'l Joint Research
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[Presentation] Demonstration of Real-Time Quantum Non-Demolition Interaction2017
Author(s)
Y. Shiozawa, S. Yokoyama, T. Kaji, R. Nakamura, W. Asavanant, K. Makino, T. Serikawa, S. Suzuki, J. Yoshikawa, A. Furusawa
Organizer
Frontiers in Optics/Laser Science Conference (FiO/LS), Washington, USA
Int'l Joint Research
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