2019 Fiscal Year Annual Research Report
Creation of a multicolor bioluminescence platform for assaying bioactive small molecules
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17H01215
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
金 誠培 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (60470043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
チッテリオ ダニエル 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (00458952)
田辺 幹雄 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 特任准教授 (00716871)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 生物発光 / 一分子型生物発光プローブ / 化学物質 / マルチカラー / イメージング / 発光酵素 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究期間中、低分子化学物質により引き起こされる、病理現象と直結する代表的な分子イベントを多色発光により解析・評価する技術基盤の創生とその応用に関する多数の研究を遂行した。 (1)重要低分子化学物質の一つであるラパマイシンを可視化する一分子型生物発光プローブの非細胞系における診断キットの発光特性を研究し、Anal Sciに論文発表した。(2)化学物質の生体影響評価を見据えた発光プローブシステムの設計に取り組んだ。そのために、動物組織透過性の優れた近赤外線発光を示す「NIR-BRET」式の発光プローブシステムを開発し、その成果を有名な医学雑誌であるTheranosticsに発表した。(3)前述発光プローブなどと反応して基質と蛍光色素の役割を同時にすることのできる発光基質を新規合成し、その生体試料への応用可能性を検証した。その研究成果をChemBioChemに報告し、ジャーナルの表紙に選ばれた。(4)化学物質の催奇形性を可視化する発光プローブを開発した。本プローブは、RARという核内受容体を骨格とするプローブであり、胎児の催奇形性を持つRetinoic acidに応答して発光するようにデザインされた。この成果をACS Comb Sciに報告した。(5)細胞内での蛋白質間相互作用を検出するような新たなBRET式の発光プローブを開発した。本プローブは従来のBRETとは異なり、分子歪みセンサーの概念を取り入れたものであることからBRET9と名付けた。その結果をChem Communに発表した。(6)これらの低分子化学物質測定を高速測定できるように新たな8チャンネル式光検出装置用のデータ処理アルゴリズムを開発した。この研究では、装置の各チャンネル間の感度の違いを自動的に補正することに特化されている。その成果をPhotochem Photobiol Sci に発表し、表紙として選ばれた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究期間中、High Impact論文誌で研究成果を6報以上発表できたこと、その他の業績も多いことから、当初計画以上の進展があったと自負する。
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Strategy for Future Research Activity |
この研究期間中、得られた成果を踏まえつつ、来年度は全体計画の最終年度であることを考慮して、これまでの研究成果の纏め、学会発表に力を入れる予定である。また、残りの研究プロジェクトの速やかに終え、論文発表に至るように努める。
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Remarks |
この研究支援の一部より得られた成果に基づき、2021年1月26日にプレス発表をした。
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