2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of NIR-responsive photocatalyic electrode and construction of tandem-type reaction system
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17H01216
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
嶺岸 耕 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任准教授 (40512992)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 正和 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (90323534)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 水素 / フォトルミネッセンス / 光触媒・光電極 / GaN / 表面・界面準位 / 多層構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究においては太陽光と水のみから効率的に水素を製造する人工光合成反応系の構築を最終的な目標とし、主に「紫外~可視~近赤外域の光を効率的に利用できる近赤外光応答光電極の開発」、「近赤外光応答光触媒電極の低エネルギーロス化(高オンセットポテンシャル化)におけるキャリアダイナミクス解明と方法論の確立」、「波長分割型タンデム型水分解システム構築」に取り組んでいる。これまでに太陽電池等のアシストを全く必要としない簡便な反応系で、2%を上回る有意な太陽エネルギー変換効率で水分解水素生成反応を駆動することに成功するなど、特に材料開発および反応系構築という観点で大きく研究が進捗した。今年度は、特にキャリアダイナミクス解明に注力した。 光電気化学反応中の光電極中のキャリアの振る舞いを解明するべく、新規にフォトルミネッセンス測定系を開発した。この系ではポテンショスタットを用いて光電極あるいは光触媒シート化した光触媒材料の電位を制御しつつフォトルミネッセンスをその場測定することにより、光励起キャリアの振る舞いに関する知見を得る事ができる。モデル電極としてn型のGaN薄膜を用いた実験では、バンド端発光のフラットバンド電位を基準として電荷分離による消光が観察された。また、雰囲気をアルゴンから酸素に切り替えることで、電子が酸素に補足される様子が観察された。以上の一連の実験から、固液界面に存在する界面準位を介した発光が観察され、この界面準位が効率的水分解反応の妨げとなっていることが確認された。一方、助触媒を特に担持しない場合には光励起キャリアが深い欠陥準位を介して水を酸化、水分解反応が進行している様も確認された。以上、効率的な反応進行のためには表面修飾による多層構造化が必須であり、その重要な要件の一つが界面・表面準位の制御であることが実験的に明らかすることができた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)