2019 Fiscal Year Annual Research Report
熱活性化遅延蛍光材料を発光層に有する有機ELデバイスの劣化機構解析
Project/Area Number |
17H01232
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安達 千波矢 九州大学, 工学研究院, 教授 (30283245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
合志 憲一 九州大学, 工学研究院, 助教 (50462875)
中野谷 一 九州大学, 工学研究院, 准教授 (90633412)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | OLED / 有機EL / TADF / 熱活性化遅延蛍光 / 三重項励起子 / ドナー / アクセプター / 耐久性 |
Outline of Annual Research Achievements |
熱活性化遅延蛍光(TADF)分子を用いたOLEDは、比較的単純な芳香族化合物を用いて、ほぼ100%の効率で電流を光に変化することができる画期的な技術である。TADF分子は、一重項と三重項励起子のエネルギー差を室温程度まで小さくすることで、三重項から一重励起状態への逆系間交差(RISC)をほぼ100%の効率で実現することができる。そして、電流励起下において、一重項励起状態と三重項励起状態が25%:75%の効率で生成されるが、TADFをOLEDの発光分子として用いることで、三重項励起状態を一重項励起状態へほぼ100%の量子効率でアップコンバージョンさせることが可能である。しかしながら、三重項状態を経由するために、比較的短い素子寿命に留まっており、短い三重項励起寿命による耐久性の向上が期待されていた。本研究では、ドナーとアクセプターユニットの精密な立体制御やスルースペース相互作用を用いることで、三重項励起寿命が750nsを有する画期的なTADF分子の創出に成功した。このことは、学術的な視点からは芳香族系分子の高速スピン変換の実現を示し、実用的には耐久性に富むOLEDへの展開を可能とし、両面において大きな成果が得られた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)