2017 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of Soft Robotic Assistive Technologies for Supporting Postural Transitions and Locomotion Behavior
Project/Area Number |
17H01251
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鈴木 健嗣 筑波大学, システム情報系, 教授 (30350474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽田 康司 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (80317700)
門根 秀樹 筑波大学, 医学医療系, 助教 (90599820)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 人支援ロボティクス / ロボット支援機器 / 医療・福祉 / 脳・神経 / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,装着者の残存機能を最大限に活用する方策として,随意的な意志に基づき電気的なモータを用いない姿勢変換,および立位・段差昇降を含む移動行為を可能とするソフトロボットアシスト機器の実現を目指した基礎研究・機器開発から実証実験を行うものである. 平成29年度は,(1))基礎研究(人間機械系の生体力学・動力学解析)において,特に小児(脳性麻痺)・青年(脊損者)・高齢者および健常実験協力者を対象とし,姿勢遷移に関する重心移動及び上下肢協調運動(上肢と下肢の同時協調動作)の生体力学的な解析を行った.(2)応用開発(ソフトロボットアシスト機器の開発)においては,引き続きソフトロボットスーツ,段差昇降車椅子,立位移動パーソナルモビリティの開発を進めることが出来た.特に立位-座位変換:立位移動パーソナルモビリティにおいては,より重篤な障害に対応するための新たな機構を考案し,実装に成功した.また,これまでの成果を世界的にトップの論文誌で発表することが出来た.この他,小児用の立位姿勢変換支援機の試作を行い,小児でのパイロット実験を行った.また,随意的な上肢運動を用いる階段昇降車椅子においても合わせて新たな成果を得て,論文誌にて発表している.(3)臨床研究(リハビリテーション・日常生活支援応用)においては,研究分担者(羽田・門根)と連携しながら,本学附属病院にて姿勢変換支援の研究を進めている.ここでは,立位への姿勢保持・変換の支援の有効性を検証するため,座位・立位姿勢変換機の臨床研究(UMIN登録番号000016357)を行っている. 上記の通り,「姿勢変換の物理・生理特性の理解の深化,人の生体力学と機械の動力学を組み合わせた機構・制御技術の高度化」に向けて当初計画通り研究が進展している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
「姿勢変換の物理・生理特性の理解の深化,人の生体力学と機械の動力学を組み合わせた機構・制御技術の高度化」に向けて生体医工学の専門家を早期にチームに加えることに成功し,基礎・応用・臨床研究が大きく進展しただけでなく,世界的にトップの論文誌で発表することが出来るなど,当初の計画以上に進展しているといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は,姿勢変換と移動行為を支援するソフトロボットアシスト技術の確立という目的に沿って(1)基礎研究(人間機械系の生体力学・動力学解析),(2)応用開発(ソフトロボットアシスト機器の開発),(3)臨床研究(リハビリテーション・日常生活支援応用)というサブテーマを明確に設定し,提案技術の理論的な深化と出口を見据えた基盤研究を同時推進するものである.ここでは,脳性麻痺児と脊損者を主な対象とし,本学医学系からリハビリテーション医学の研究分担者(羽田・医師,門根・運動解析)とともに,機器開発と臨床研究を同時並行で行っていく.特に,科研費で行う基盤研究に加え,社会実装のための取り組みも合わせて行っていきたい.
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Research Products
(5 results)