2020 Fiscal Year Annual Research Report
Fabrication /Making of a New Territorial History of land and culture on apprehending of "terroir"
Project/Area Number |
17H01310
|
Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
中川 理 神戸女子大学, 家政学部, 客員教授 (60212081)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤松 加寿江 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 准教授 (10532872)
加藤 玄 日本女子大学, 文学部, 教授 (00431883)
伊藤 毅 青山学院大学, 総合文化政策学部, 教授 (20168355)
杉浦 未樹 法政大学, 経済学部, 教授 (30438783)
大田 省一 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 准教授 (60343117)
岸 泰子 京都府立大学, 文学部, 准教授 (60378817)
上杉 和央 京都府立大学, 文学部, 准教授 (70379030)
中島 智章 工学院大学, 建築学部(公私立大学の部局等), 准教授 (80348862)
坂野 正則 上智大学, 文学部, 教授 (90613406)
野村 啓介 二松學舍大學, 文学部, 教授 (00305103)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 都市史 / 領域史 / テロワール / 食産品 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度はコロナ禍により、調査を断念したが、その繰越予算により、2022年9月にベルギー・アントワープ大学で実施されたヨーロッパ都市史協会 EAUH (Europe Association of Urban History)に参加し、ポスターセッションとして「テロワールと都市」を企画した。本研究の共同研究者である法政大学経済学部教授・杉浦未樹をセッションリーダーとし、同氏が「French Wine Terroirs and Early Modern Dutch Markets」、上智大学史学科教授・坂野正則が「Frontier character and viticulture in riverfront cities in Early Modern France: Saumur and Metz」、京都工芸繊維大学准教授・赤松加寿江が「The Construction of Terroirs and Wine Producing Region in Champagne in the 18th-19th centuries」の報告を行った。コメンテーターにはカテーナ研究所のアドリアーナ・カテーナ氏、マイケル・サリュー氏が参加し、充実したパネルディスカッションを実行することができた。 ここでの国際的な観点からの議論により、これまで行ってきたテロワール概念の解明について、客観的な評価と不足している観点を明らかにすることができた。 また、テロワール概念を茶業において適応できる可能性を考える課題については、史料調査を中心に、国内および台湾における調査を実施し、メンバーによる研究会を通じて、議論を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画していた<調査>については、コロナ禍のために渡仏が出来なかったため、詳細な調査を実施することができなかった。 一方で、計画していた<テロワール・アトラス作業の展開>については、図面作成や地図化を行い、ダヴィット・ボーリュー家の史料整理も進んでいる。工程予定より少し遅れているが、協力者を得ることができたため着実に作業を進められている。 計画していた<研究会の開催>については、ヨーロッパ都市史協会における国際学会での発表報告を実施することができ、研究会のみならず国際的にテロワール概念に関する活発な議論、意見交換をすることができた。以上のような作業により、調査に基づく考察分析とその成果公表を着実に進めている。 また、茶業に関するテロワールの観点からの史料による調査分析もある程度進めることができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
史料調査を中心とした分析と、国際会議での議論による成果を持ち寄り、テロワール概念についての歴史的意義を最終的にまとめる。ここでどうしても不足していると判断される現地調査について、一部にそれを実施する。 最終年度には、成果報告となる書籍化を計画し、そのための分析成果の分野的な調整を行う。
|
Research Products
(4 results)