2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the basic technology for the large super-pressure balloon covered with a net
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17H01352
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Research Institution | Japan Aerospace EXploration Agency |
Principal Investigator |
齋藤 芳隆 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 准教授 (50300702)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋田 大輔 東京工業大学, 大学院理工学研究科(工学系), 助教 (30435812)
中篠 恭一 東海大学, 工学部, 准教授 (60408028)
松尾 卓摩 明治大学, 理工学部, 専任准教授 (80406834)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 科学観測気球 / スーパープレッシャー気球 / 膜構造物 / 網 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.網の横ずれを防ぐ改良については、新しい網と皮膜の固定方法を適用した体積2,000 m3の気球を製作し、平成29年6月2、3日に地上膨張試験を実施した。網の横ずれは数値計算で評価しにくく、今後、数値計算にたよって大型化するにあたってのリスク要因であり、また、耐圧性能に悪影響がある可能性も考えられた。新固定方式は、網の交点とフィルムの溶着部を二列直線縫いで固定する方法であり、上の問題の解消に加えて製作時に網を傷つけるリスクが低減できるメリットもある。試験の結果、平成28年3月の実施した試験と同様の1020 Paの耐圧性能が得られ、この方法で支障がないことが確認された。 2.網の破損の影響評価については、平成29年7月に、網の一部をわざと切断した気球の膨張破壊試験を実施した。大型化につれ、不可避に混入する不良個所の影響を評価するためである。その結果、耐圧性能は8割まで低下するものの、実用上問題ない耐圧性能が発揮されていることが確認された。 3.耐候性の試験については、網の屋外での太陽光照射実験、および、耐候性試験機を用いた真空中での照射試験を行った。フィルム等のほかの物品は長時間飛翔の実績もあり、問題ないが、網は新規開発物品であり、定量的な評価が必要であった。現在、結果の解析を進めている。 4.気球形状での網線の強度確認については、試験用気球の設計、製作を行った。網線単体での強度は判明しているが、気球形状とした場合には、長さの不ぞろいも強度の劣化に影響するため、気球として評価が必要であった。今後、網をかぶせ、膨張、破壊試験を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
所期の開発項目が順調に進展しているが、試験の完了まで至らなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
気球の大型化に伴って必要となる改良点の洗い出しを行い、必要となる要素技術の開発を進める。
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Research Products
(15 results)