2019 Fiscal Year Annual Research Report
CRISPR-mediated 4D nucleome analysis
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17H01407
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
伊藤 隆司 九州大学, 医学研究院, 教授 (90201326)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | dCas9 / dCas12a / Damメチレース / ナノポアシーケンサー / BiFC / Rad52 |
Outline of Annual Research Achievements |
塩基修飾によって空間的に近接するクロマチン部位を検出する試みは、DamメチレースをテザリングするsgRNAの様々な改変を試みてきたが所期の成果を得るには至っていない。crRNAとtracrRNAへの分割も試みたが改善は見られなかった。 Damによる6mAの検出については改良型DamIDは確立されて安定に稼働しており、Dam変異体(R95AやN126A)がクロマチンアクセシビリティの良好なプローブとなることを示唆する結果も得られている。そこでこれにナノポアシーケンサーを組み合わせることで長鎖のクロマチン構造解析を目指した試みを進めた。当初は6mAの識別が殆ど出来ない状況であったが、ソフトウェアの改善に伴って次第に識別能力が向上しつつあり、今後もこの方向の検討を進めたい。6mAのみならず5mCの利用やin vivoではなく、in situでも利用も検討する予定である。 視覚化については、dCas9と内在性核内因子との間のBiFCを2つの遺伝子座について確立することが出来た。更に、前年度に原理検証に成功したBiFCシグナルを増強する独自手法についても最適化を進めることが出来た。 上記の研究の基盤となるのはin vivoで有効なgRNAの迅速な評価である。そこでCas9ないしCas12aによる2本鎖DNA切断をRad52フォーカス形成で容易に検出する顕微鏡手法およびそれに必要なホスト・ベクター系およびデータ解析システムを開発した。実際にこれを用いて選別したgRNAを利用して、dCas9とdCas12aによる複数ゲノム座位の生細胞同時視覚化にも成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
gRNAの伸長においては所期の結果が得られなかったが、修飾塩基の検出については進展が見られた。視覚化についてはユニークな成果があがりつつある。またこれらの基盤となるgRNA評価法も確立された。
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Strategy for Future Research Activity |
ユニークな成果があがりつつある視覚化を重点的に進めて、論文として成果を取りまとめる。
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Research Products
(2 results)