2020 Fiscal Year Annual Research Report
CRISPR-mediated 4D nucleome analysis
Project/Area Number |
17H01407
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
伊藤 隆司 九州大学, 医学研究院, 教授 (90201326)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | dCas9 / 6mA / 5mC / nanopore sequencer |
Outline of Annual Research Achievements |
塩基修飾によって空間的に近接するゲノム部位を検出する試みは、DamメチレースをテザリングするsgRNAの様々な改変を試みたが、所期の成果は得られなかった。最近、見出されたtracr-Lは天然のsgRNAでtracrRNAとgRNAが長いループで連結された構造をしており、これも基づくデザインが有用と考えられた。ナノポアシーケンサーによる6mAの直接検出はソフトウェアの改善に伴って識別能力が向上しつつあるが、まだ不十分である。したがって、修飾塩基を直接検出するのではなく、他の塩基に変換する方策の方が有効と考えられる。その意味では6mAよりも5mCの方が有用であり、DNAを損壊しない変換反応も報告され始めており、EM-seqについてはその有効性を確認できた。 一方、視覚化については、dCas9とdCas12aを併用する複数ゲノム座位の生細胞同時視覚化およびゲノムDNA上でのBiFCにも成功した。 本研究では、2-kbユニットが十数回反復するCUP1アレイを標的部位として使用したが、dCas9がCUP1リピートユニットのコピー数を減少させることを見出し、dCas9が複製フォークの進行を阻害して局所的なゲノム不安定性を惹起し、それに対する組換え修復反応によって構造多型が誘導されることを見出した。一分子のdCas9でもCUP1アレイは不安定化するため、標的部位周辺にrecombinogenicな構造を有する場合には、dCas9の利用に慎重になるべきことが示された。また、これらの研究の基盤となるのはsgRNAのin vivoでの機能の迅速な評価である。そこで、Cas9やCas12aによる2本鎖DNA切断の効率をRad52やRFA1のフォーカス形成で迅速に評価する細胞株と解析ソフトを整備した。これらはいずれもCRISPR/Cas系を利用する研究全般にとって有用な知見と考えられた。
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(1 results)