2019 Fiscal Year Annual Research Report
小胞体に蓄積した構造異常タンパク質に対処する2つの機構の認識メカニズム解明
Project/Area Number |
17H01432
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森 和俊 京都大学, 理学研究科, 教授 (70182194)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 構造異常タンパク質 / 認識 / 分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞間コミュニケーションにとって極めて重要な分泌タンパク質や膜タンパク質が高次構造を形成する小胞体に、構造異常タンパク質が蓄積すると、2つのメカニズムが駆動し、対処する。申請者のこれまでの長年に亘る研究から、構造異常タンパク質の量をモニターして対応するのが小胞体ストレス応答であり、構造異常タンパク質の質をモニターして対応するのが小胞体関連分解であると考えている。後者の場合、細胞にとって極めて有害な構造異常タンパク質が出現すると、通常の手順を踏まずに強制分解する。本研究では、小胞体におけるタンパク質の品質管理において最も難解で、解明の遅れている構造異常タンパク質の認識機構とその意義の解明を目指す。 小胞体ストレス応答が構造異常タンパク質を感知する仕組みについてー小胞体ストレスセンサーIRE1α(Iと略す)とPERK(Pと略す)の小胞体ストレス感知機構が同じかどうか明らかにするために、2つのキメラタンパク質(P-P-I、P-I-I)を作製済みであった。本年度に、IRE1α、P-P-I、P-I-IをIRE1αのプロモーターに繋ぎ、IRE1αIRE1β二重破壊メダカに導入するためのコンストラクトを完成させ、トランスジェニックメダカ作出を開始した。 小胞体関連分解が構造異常タンパク質を感知する仕組みについてーこれまでの解析から、小胞体の中に、タンパク質の構造異常のシビアさをモニターしているProtein Xが存在していることが示唆されていた。既発表論文を精読する内にこのProtein Xの正体に気づき、ヒト大腸がん由来細胞HCT116を用いてその遺伝子破壊細胞を作出した。この細胞ではシビアな構造異常非糖タンパク質の分解が期待通り遅れたことから、さらに詰めの実験を行っている。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] EDEM2 Stably Disulfide-bonded to TXNDC11 Catalyzes the First Mannose Trimming Step in Mammalian Glycoprotein ERAD2020
Author(s)
G. George, S. Ninagawa, H. Yagi, T. Saito, T. Ishikawa, T. Sakuma, T. Yamamoto, K. Imami, Y. Ishihama, K. Kato, T. Okada and K. Mori
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Journal Title
eLife
Volume: 9
Pages: e53455
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] ATF6α downregulation of PPARα promotes lipotoxicity-induced tubulointerstitial fibrosis.2019
Author(s)
T.-M. Jao, M. Nangaku, C.-H. Wu, M. Sugahara, H. Saito, H. Maekawa, Y. Ishimoto, M. Aoe, T. Inoue, T. Tanaka, B. Staels, K. Mori, and R. Inagi
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Journal Title
Kidney Int.
Volume: 95
Pages: 577-589
DOI
Peer Reviewed
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