2020 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of rDNA copy number monitoring system
Project/Area Number |
17H01443
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 武彦 東京大学, 定量生命科学研究所, 教授 (40270475)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 遺伝子増幅 / ゲノムの安定性 / リボソームRNA遺伝子 / 相同組換え |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに染色体上に約150コピー存在するリボソームRNA遺伝子のコピー数をカウントする因子として、リボソームRNA遺伝子の転写の活性化複合体UAF(Upstream Activating Factor)を同定した。さらにリボソームRNA遺伝子の低コピー株で、UAFがSIR2のプロモーターに結合していること、またUAFにマイクロコッカスのヌクレアーゼドメインを融合したタンパク質を細胞内で発現させ、切断断片の長さから結合領域を同定したところ、UAFはSIR2のORFから-200bpのTATA box上流付近に集中していることがわかった。加えてSIR2プロモーターの欠損解析を行ったところ、-200bp付近の20bpの領域を削ったSIR2プロモーターでは、リボソームRNA遺伝子低コピー株でもSIR2の転写を抑制しないことが判明した。興味深いことにその20bpの配列 (rDNA copy number counting配列、RDCCと命名)は、SIR2以外の遺伝子のプロモーターに挿入した場合でも、リボソームRNA遺伝子低コピー株中でのみ、転写抑制効果を示すことが判明した。 今年度は、この同定したRDCC が実際にコピー数の回復に関わるかどうかを、パルスフィールド電気泳動によりリボソームRNA遺伝子を持つ染色体の長さの伸長速度を指標に調べた。その結果、リボソームRNA遺伝子低コピー株でRDCC配列のみを削ったSIR2プロモーターを持つ細胞では、コントロールの完全長SIR2プロモーターを持つ株に比べて、有意にコピー数の回復速度が低下していることが判明した。以上の結果からRDCCは、リボソームRNA遺伝子のコピー数の低下時にそこから解離したUAFが特異的に結合する配列であり、その結合によりSIR2 の発現が抑制され、リボソームRNA遺伝子の増幅誘導に関わる非コードプロモーターE-proが活性し、コピー数が増幅することが判明した。
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Book] 改訂 遺伝単2021
Author(s)
日本遺伝学会
Total Pages
456
Publisher
(株)エヌ・ティー・エス
ISBN
978-4-86043-712-1
-
-
-
-