2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study on physiological effects of isomalto-megalo-saccharides
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17H01473
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Research Institution | Fuji Women's University |
Principal Investigator |
原 博 藤女子大学, 人間生活学部, 教授 (70198894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
比良 徹 北海道大学, 農学研究院, 講師 (10396301)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | イソマルトメガロ糖 / 消化管ホルモン / ケルセチン |
Outline of Annual Research Achievements |
でんぷんの部分加水分解物デキストリンを原料に酵素を用いた糖転移反応で生産される新規糖質イソマルトメガロ糖は、その特徴的な構造(フレキシブルなα-1,6 結合と適度な鎖長)により、種々の食品成分や消化管上皮細胞表層分子との相互作用を介して新たな機能性を発揮することが期待されている。昨年度までの研究により、メガロ糖の腸管バリア機能の改善作用、ならびに消化管ホルモンの分泌促進作用の可能性が示された。 本年度はメガロ糖の消化管ホルモンGLP-1分泌への作用をさらに検討した。 イソマルトメガロ糖をラットに単回経口投与したところ、一過性のGLP-1分泌応答が観察された。同試験にてケルセチン(多様な機能性を有することが知られるフラボノイド)を単回経口投与した群ではわずかな血中GLP-1濃度上昇が観察されたが、イソマルトメガロ糖とケルセチンを同時に投与した群では、イソマルトメガロ糖単独投与を大きく上回るGLP-1濃度上昇が見られた。この時の血糖応答は、イソマルトメガロ糖にケルセチンを組み合わせることで、メガロ糖単独投与に比べて低下した。 ケルセチンのGLP-1分泌促進作用を麻酔下ラットにて検討したところ、回腸部にケルセチンを投与した際にはGLP-1分泌上昇が見られたが、盲腸内への投与ではGLP-1分泌は誘導されなかった。 これらの結果から、イソマルトメガロ糖そのものにGLP-1分泌促進作用があること、メガロ糖とケルセチンを組み合わせることで強力(相乗的)なGLP-1分泌促進作用を発揮することが明らかとなった。その作用は盲腸ではなく回腸で生じていること、ならびにこの強力なGLP-1分泌促進作用が血糖上昇の抑制に寄与するものと考えらえた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)