2017 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of developmental programs that diabetes mellitus disturbs and the mechanism
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17H01571
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
目野 主税 九州大学, 医学研究院, 教授 (20311764)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 先天異常 / 糖尿病 / 左右軸 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病の女性が血糖値を管理できないまま妊娠すると、その児に様々なタイプの先天異常が発生するリスクが亢進する。本研究では、糖尿病を特徴付ける先天異常及びこれに関連した正常発生プログラムを解析することで、糖尿病における先天異常出現のメカニズムを明らかにすることを目指している。本年度は、以下の結果を得た。 ・左右軸異常のバリエーション:左右軸形成の一連のプロセスのアウトプットは、Pitx2発現を指標に確認することができる。糖尿病母体に発生する胚には側板中胚葉におけるPitx2発現異常のバリエーションが観察され、これは同一製品であっても天然材料を使用する飼料のロットによって大きく変動することが明らかになった。 ・新規レチノイン酸レポーターマウスの作成:糖尿病母体に発生する尾部退行症候群にレチノイン酸の関与を示唆する報告がある。レチノイン酸シグナルの強弱を可視化できるレポーターマウスの作出するために、ROSA26領域にRARE-H2BGFPを挿入したノックインマウスのCRISPR/Cas9法による作出を試みた。現在までに、1ラインのファウンダーが得られている。 ・左側相同モデル培養胚の解析:これまでに左側Pitx2発現を消失させる全胚培養条件(高濃度グルコース培養)を確立している。高血糖環境ではプロテオグリカン産生が減少することを示唆する報告があるため、この全胚培養系でNodal伝達に必要なコンドロイチン硫酸を免疫組織化学で調べたところ、高グルコース胚ではコントロールと比較して分布の異常は確認されず、高濃度グルコースの作用点はノードであるとの従来の解釈を補強した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
糖尿病による先天異常に関連した発生プロセスの解析、今後必要になると予想するレポーターマウスの作出、先天異常における飼料の影響等、計画通りに進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
H29年度の研究では特段、問題等は発生していないので、研究計画に沿って研究を進めていく。
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[Journal Article] Chd2 regulates chromatin for proper gene expression toward differentiation in mouse embryonic stem cells2017
Author(s)
Semba Y, Harada A, Maehara K, Oki S, Meno C, Ueda J, Yamagata K, Suzuki A, Onimaru M, Nogami J, Okada S, Akashi K, Ohkawa Y
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Journal Title
Nucleic Acids Res
Volume: 45
Pages: 8758-8772
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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