2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the sustainable underground water use in arid North Africa region
Project/Area Number |
17H01626
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
岩崎 えり奈 上智大学, 外国語学部, 教授 (20436744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長澤 榮治 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (00272493)
加藤 博 一橋大学, その他部局等, 名誉教授 (10134636)
辻村 真貴 筑波大学, 生命環境系, 教授 (10273301)
近藤 昭彦 千葉大学, 環境リモートセンシング研究センター, 教授 (30201495)
松岡 延浩 千葉大学, 大学院園芸学研究科, 教授 (80212215)
木村 玲二 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 准教授 (80315457)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 地下水 / 持続可能性 / エジプト / 灌漑 / オアシス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ヌビア帯水層に位置するエジプト西部(リビア)砂漠のダハラ・オアシスとハルガ・オアシスを研究対象地とし、日本人研究者とエジプト研究協力機関・研究者との学際的な共同研究として行うことを特色とする。2018年度は、2017年度に締結した国立リモートセンシング空間科学研究所との学術協定にもとづき同研究所の協力を得て、現地調査を本格化した。具体的な研究活動としては、国立リモートセンシング空間科学研究所のエジプト人研究者とともに、2018年8月と12月にダハラオアシスに赴き、パイロット灌漑区域の水利用・分配・管理調査、パイロット灌漑地区の水路地図作成、井戸の水サンプル採取、2つの実験圃場に設置した観測ステーションでのデータ収集等を行った。また、農民との意見交換会を2018年8月と12月に2回実施した。この農民意見交換会は、本研究の成果の一端を地元の農民に紹介するとともに、農民の水に対する認識や問題関心を知ることができた貴重な機会であった。 日本においては、衛星画像のリモートセンシング解析に向けて近藤昭彦千葉大学教授が中心になり作業を行ったほか、2018年11月には、上智大学において学生や一般向けの公開連続講演会「中東北アフリカ地域における水と社会」を開催し、研究の社会的還元に努めた。連続講演会では、研究分担者である辻村真貴筑波大学教授が「乾燥地の水資源・水環境を考える―我々は地球規模課題を解決できるのか?-」、長沢栄治東京大学教授が「エジプト農業開発の200年―「線形のオアシス」に起きた社会変化―」を報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は当初、エジプト西部砂漠のダハラオアシスとハルガオアシスを研究対象とすることを計画していた。しかし後者のハルガオアシスでは、治安情勢上の問題により、フィールドワークを行うことは困難であった。これに対して、前者のダハラオアシスについては、エジプトのカウンターパート機関の尽力、インフォーマントや村役場の協力に恵まれ、予定通りの調査を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、特定村における調査はダハラオアシスにおいて集中的に行い、ハルガオアシスならびにオアシス間の比較研究については紙地図や衛星画像の解析により分析をすすめることが望ましいと考える。
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Research Products
(20 results)