2021 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカ観光の新潮流と少数民族社会の再編:「プロジェクト型観光」に着目して
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17H01637
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Research Institution | Tsuda University |
Principal Investigator |
丸山 淳子 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (00444472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西崎 伸子 芸術文化観光専門職大学, 芸術文化・観光学部, 教授 (40431647)
八塚 春名 津田塾大学, 学芸学部, 准教授 (40596441)
中村 香子 東洋大学, 国際学部, 教授 (60467420)
松浦 直毅 静岡県立大学, 国際関係学部, 助教 (60527894)
岩井 雪乃 早稲田大学, 平山郁夫記念ボランティアセンター, 准教授 (80507096)
目黒 紀夫 広島市立大学, 国際学部, 准教授 (90735656)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | アフリカ / 観光 / 先住民族 / 野生生物保護 / 土地 / ジェンダー / 獣害 / 開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
アフリカの観光の現場では、開発支援とビジネス的要素を組み合わせながら、地域社会が抱える複数の課題を解決する観光形態が注目されている。本研究はこの最新の観光形態を「プロジェクト型観光」と位置づけ、関与する多様なアクターの整理、アクター間の目的の多層性、開始や普及過程、特徴などを分析する。そのうえで少数民族を含む地域社会がダイナミックに再編される複雑で重層的な過程と、そこにかかわるアクター間のポリティクスの解明を目指す。そして、アフ リカの複数地域の比較検討を通じて、「プロジェクト型観光」が少数民族の直面している問題の解決にいかに寄与し、一方で新たな問題や矛盾を生じさせているのかを包括的に考察することを目的として進めている。
本年度は、新型コロナウィルス感染症の影響で遅れていた現地調査を部分的に再開した。南アフリカ、ケニア、タンザニアでの調査が進み、コロナ禍が観光に与えた影響の内実が明らかにされた。とくに観光と観光以外の経済活動、土地や資源の利用をめぐる観光とそれ以外の活動の競合、特定の文化や自然が観光資源化/脱観光資源化される過程などの調査が進んだ。またアフリカのプロジェクト型観光の特徴を明らかにするために、北海道や沖縄における先住民族観光のありかたや、その実践について調査と成果発表をした。くわえて、これまでに収集した資料や文献資料の分析を進めて、観光開発との関連で、野生生物保護、獣害、女性の苦境、在来知・地域知などにどのような変化がもたらされているのかを論じ、その成果を国内外での学会で発表したり、論文や書籍のかたちで公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症の影響で現地調査に制約が多いため
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルス感染症のパンデミック期間に実施できなかった現地調査を進めるとともに、これまでの研究成果を総合的にまとめる。とくに、新型コロナウィルス感染症の影響を受けたインバウンドの回復状況に注目しながら、新規の観光開発の取り組みについて明らかにする。同時に、それぞれの地域で、問題化している野生動物保護、獣害、ジェンダー関係、土地権、文化保護運動、紛争、貧困などと観光との関係を論じて、研究を総括する。
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Research Products
(37 results)