2021 Fiscal Year Annual Research Report
Multi-hierartchical Approaches to Kashubian Grammar on the Basis of a Newly Devised Corpus
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17H01641
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
野町 素己 北海道大学, スラブ・ユーラシア研究センター, 教授 (50513256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三谷 惠子 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (10229726) [Withdrawn]
橋本 聡 北海道大学, メディア・コミュニケーション研究院, 特任教授 (40198677)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | カシュブ語 / 言語接触 / ドイツ語 / 方言学 / スラブ語学 / 社会言語学 |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍で事実上予定していた調査が行われなかったため、主にコロナ禍前に収集した資料およびカシュブ語による出版物を用いた研究を推進した。具体的には、Aleksander Majkowskiによる文章語規範化の試みに関わる手稿類(グダンスク大学およびカシュブ・ポメラニア音楽・文学博物館臓)の分析を、グダンスク大学の研究員Grzegorz Schramke博士と共同して進めた。また、ポーランド学士院スラブ学研究所のMaciej Bandur氏の協力を経て、1919年に刊行されたFriedrich Lorentzによる規範文法書とMajkowskiの手稿と比較を行い、その影響関係を明らかにした。この成果は2025年に行われる国際スラビスト会議(パリ)で報告される。またインターネットを用いて30代、40代、50代の母語話者からデータを収集(可否判定も含める)し、カシュブ語研究でまだ分析されていないabsentiveの分析を進めた。このカテゴリーはde Grootの2000年代のゲルマン語学研究に端を発するもので、de Groot氏との意見交換も含めて進めた。カシュブ語のabsentiveはポーランド語と異なり、資料領域が過去形に限られないことが明らかになった。今後はabsetntiveを形成する動詞の意味的特徴と歴史的変化の分析が必要である。2023年6月にポーランド学士院スラブ語研究所組織の国際シンポジウムに招待されZdzislaw Stieberのカシュブ語研究の貢献を、米国の大学で保管されている未刊行の文書館の資料なども用い、言語地理学の発展、社会言語学的観点から再考した。これは査読を経て2024年に刊行される。また、2023年11月にアダム・ミツキェビッチ大学で組織された講演会に招へいされ、ソ連におけるカシュブ語研究の伝統と変化について、広く政治的な文脈から分析した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(26 results)