2019 Fiscal Year Annual Research Report
古道・関塞遺址調査に基づく前近代中国主要交通路の研究
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17H01643
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
辻 正博 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (30211379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小方 登 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (30160740)
福原 啓郎 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (60221537)
塩沢 裕仁 法政大学, 文学部, 教授 (70414076)
小島 泰雄 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (80234764)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 直道 / 交通史 / 中国大陸 / 潼関 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、中国における現地調査(1回)、研究推進会議(2回)および国際学術シンポジウムを実施した。 (1)現地調査:2019年10月調査:中国。内モンゴル自治区包頭市から陝西省楡林市までのあいだに点在する秦代の直道関係遺址を、レンタカーを借り上げて調査した。(2020年3月に陝西省南部に点在する中国古代~中世の交通史関連史跡を調査する予定であったが、新型コロナウイルス感染蔓延の影響を受け、次年度に延期した。) (2)研究推進会議:①2019年5月会議(於京都大学)では、今年度の活動内容を決定するとともに、塩沢裕仁・辻正博・堀井裕之・千田豊・松浦典弘・宇都宮美生・小島泰雄が研究報告を行った。また、2019年12月に開催する国際学術シンポジウムの概要についても決定した。②2019年9月会議(於法政大学)では、千田豊・福原啓郎・堀井裕之・小島泰雄・松浦典弘・辻正博・宇都宮美生・森谷一樹・長谷川順二・塩沢裕仁・小方登名が研究発表を行った。 (3)国際学術シンポジウム:2019年12月に京都大学にて開催。前半は、侯甬堅教授(陝西師範大学)「武関道から商洛道へ―関中から江漢平原への交通の意義」、張学鋒教授(南京大学)「破岡涜―建康と三呉の間」の2つの招待講演を行った。後半には、森谷一樹「河西回廊における遺跡・交通路・オアシスの位置関係」、長谷川順二「黄河河流平原の『津』」、小島泰雄「関塞としての秦嶺」、堀井裕之「唐前半期における夏州の有力氏族とオルドス経営」、塩沢裕仁「『太行八径』調査報告」の5つの研究発表が行われた。会場には全国から50名を超える参加者があり、活発な質疑応答・意見交換が行われた。シンポジウム終了後、さらに情報交換の場を設け、30名を超える研究者の参加を見た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年度末に、中国大陸におけるコロナウイルス感染拡大が発覚したため、2020年3月に予定していた現地調査を延期したが、それ以外については予定通りに現地調査および研究推進会議を実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの感染拡大がどの程度まで続くのか、全く予断を許さない。現地調査の実施はその如何によるところが極めて大きいので、事態の推移を慎重に見守ってゆきたい。
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Research Products
(30 results)