2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Global Optimization Methods by Generalized Eigenvalue Computation
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17H01699
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩田 覚 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (00263161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 朗子 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (80361799)
中務 佑治 国立情報学研究所, 情報学プリンシプル研究系, 准教授 (10723554)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 数理最適化 / 大域最適化 / 一般化固有値 / 機械学習 / アルゴリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,一般に効率的なアルゴリズムの設計が原理的に不可能であると言われている非凸最適化問題の中でも幾何的な背景を有する問題に焦点を絞り,その構造を利用して,大域最適解を見出す効率的なアルゴリズムを設計する手法を確立することを目的とする.具体的には,一般化固有値計算を用いて,制約条件数が定数で抑えられる2次制約2次計画問題に対する実装可能な多項式時間厳密解法を開発することを目標とする.さらに,一般化固有値計算を利用した非凸最適化問題の解法を,できるだけ一般的な枠組みに拡張することを目指す.特に,重み付きプロクラステス解析への応用を試みる.
非線形関数の無制約最適化を中心に広く使わる信頼領域法では,反復毎に信頼領域と呼ばれる楕円体の中で,2次目的関数を最小化する問題を解く.この問題は,信頼領域部分問題 (TRS) と呼ばれ, 非凸最適化問題であるが,半正定値計画緩和が常に最適解を与えるために,多項式時間で解けることが知られている.代表者等が既に開発した一般化固有値問題を経由してTRSを解く手法は,半正定値計画緩和による従来の解法よりも格段に高速で,高い精度を達成している.一方,TRSに多数の線形不等式制約が付加された一般化TRSに対して,半正定値計画緩和による手法を中心に,多くの研究がなされている.特に,付加する不等式条件数が定数の場合には多項式時間が得られることが報告されている.
本年度は,1本の制約式のみを含む非凸2次制約2次計画問題(QCQP)に対して,一般化固有値問題に帰着することによって,高速に最適解を得る手法を論文で発表した.この手法は,信頼領域部分問題に対して以前に開発した高速解法の拡張に当たる.また,プロクラステス解析に関する考察を進めた.特に,一般化プロクラステス解析において,半正定値緩和が実用上有効であることの構造的な背景が明らかになった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
プロクラステス解析の一般化など,これまでのところ一般化固有値計算による手法が使われてはいない最適化問題に対して,一定の知見が得られているため.
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Strategy for Future Research Activity |
制御理論や多変数解析に現れる最適化問題への応用の可能性を探る.
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Research Products
(7 results)