2018 Fiscal Year Annual Research Report
Shift-Power-Safe Scan Test Methodology for High-Quality Low-Power LSI Circuits
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17H01716
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
温 暁青 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (20250897)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮瀬 紘平 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (30452824)
Holst Stefan 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 助教 (40710322)
梶原 誠司 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (80252592)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 計算機システム / 電子デバイス・機器 / ディペンダブル・コンピューティング / シフトエラー / IR-Drop / シフトタイミング / テストクロック / グルーピング |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究課題2(スキャンセグメント型部分シフト可能スキャン設計)と研究課題3(最適スキャンクロック分配手法)に取り組み、シフト電力安全型スキャンテスト技術(SPS-Scan)の詳細を提案した。まず、ソニーLSIデサイン社、Tokyo Electron社、及び、SynTest Technologies 社の専門家から、スキャン設計フローに関する助言を受けた。次に、スキャンセグメント分割に伴う配線量増加を最小化する最適スキャンセグメント分割手法を提案した。更に、シフト電力安全性評価結果と回路レイアウト情報から作成されるシフト電力問題箇所とFFとの位置関係を示す分布グラフに基づいて、高い局所遷移量を持つ回路エリア、及び、不均衡なクロックパス近傍遷移量を持つ隣接FFが回路に出現しないようにする最適スキャンクロック分配手法(分布グラフの頂点被覆問題として定式化)を提案し、それに基づいてスキャンクロック生成器とスキャンクロック分配器を設計した。最適スキャンクロック分配手法の時間複雑性は分布グラフのサイズに比例して増えることが予想されるため、分布グラフが大きすぎる場合の対策として、分布グラフを複数の非連結部分グラフに分割し、それぞれの部分グラフで得られる部分分配結果を最終分配結果に合成する手法をも提案した。その後、市販のEDAツール(Synopsys社製)でシミュレーション評価を行い、提案手法の有効性を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、ほぼ当初研究計画の通り研究を進めることができた。スキャンセグメント分割の評価シミュレーションでは、一部のベンチマーク回路では予想しなかった結果が得られたが、最適化で使用する目標関数を修正したことで良好な結果を得ることができた。また、当初予定しなかった半導体設備大手のTokyo Electron社との情報交換を行うことができ、本研究の実用性向上に寄与する助言を得た。従って、本研究は、おおむね順調に進展していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の実施結果を踏まえて、今後は大規模評価用LSI回路の試作及びSPS-Scan技術の実験評価を目標に本研究を推進していく予定である。 まず、ARM 社とルネサス エレクトロニクス社の専門家からの助言に基づいて評価回路を設計し、市販のEDAツール(Synopsys社製)でシミュレーション確認を行う。次に、大規模集積システム設計教育研究センター(VDEC)を通じて回路を試作する。その後、Cloud Testing Service ㈱の LSI テスターで内蔵センサーを制御し、回路内の温度分布やクロックパス遅延を測定することでシフト電力安全性評価を行う。 具体的には、試作回路の設計では、ARM 社とルネサス エレクトロニクス社から助言される最先端低電力LSI回路の特徴を十分に反映させる。また、試作回路にオンチップの温度センサー及び以前に開発した遅延計測ユニットをメッシュ状に配置し、回路内部の温度分布と隣接FFのクロックパスの遅延値を実測することで、SPS-Scan技術によるシフト電力問題(ホットスポット、シフトエラー)の解決状況を確認する。回路規模や入力によっては、クロックパスの遅延が計測しにくい可能性がある。その場合の対策として、設計では電源ネットワークの強さを左右する電源ストライプ数を外部入力で変更できるようにする仕組みを設け、実験ではクロックパスの遅延値を見て電源ネットワークの強弱を調整する。
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Research Products
(15 results)