2017 Fiscal Year Annual Research Report
GNSSシミュレーションによる屋内屋外シームレス・ナビゲーションの研究
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17H01743
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
橋爪 宏達 国立情報学研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (40172853)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 電子航法 / 移動体通信 / 計測工学 / 情報通信工学 / 音響測位 |
Outline of Annual Research Achievements |
GNSSシミュレーションのための高周波信号生成装置を作成し、所期の動作を確認した。これは衛星ナンバーと軌道を入力しておき、その到着信号をシミュレートすることで、GNSS受信機に当該の位置を与え、表示させるもので、本研究提案の骨子となるものである。予定通り動作することで有効性を再確認できた。 またGNSSシミュレーターを受信装置としても動作させ、上空のGNSS衛星を観測することで、実在の衛星とシミュレーターで生成した擬似衛星を同期させて使用する実験に着手した。単にGNSSとシミュレートするだけでは実在衛星と混合して測位させることはできないため、送受信とあわせた動作をさせる必要がある。このシームレスナビゲーションのため調整の必要となるパラメータについて検討を行った。本方式により屋内外のシームレスナビゲーションが可能になると期待する。平成30年度においてこの着想を展開することでナビゲーションのフィールドテストにつなげたい。 ロボットアームを使用したスマホナビゲーションのデモ装置を作成した。見学者に本研究を効果的に説明することができる。 以上の成果を雑誌論文と国際会議論文で発表した。また国際会議において本装置は研究の基本概念を実装使って示すもので、国内外の研究者と意見交換し、本方式を含めた屋内用歩行者ナビゲーションシステムの国際標準化作業を開始することで合意した。2020年東京オリンピック準備委員会と会合をもち、この方式の適用可能性について検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
GNSSによる屋内外のシームレスナビゲーションについては、技術的に新規性のある課題なので実験を交えつつ進行させているが、予想を上回る成果を上げつつある。屋外から屋内、屋内から再び屋外に移行してもナビゲーションを継続できるように、必要な技術要素の洗い出しが完了した。 屋内ナビゲーションの規格化と実証実験は、フィールドテストのスケジュールを検討している。 2020年オリンピックについて、建設中のスタジアム周辺で歩行者ナビを行う計画を検討中で、関係団体と調整した。
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Strategy for Future Research Activity |
擬似GNSSについて、リアルタイム測位を提供するアルゴリズムを検討、実装中であり、本年度はこの開発に注力する。展開に応じて知的財産権の出願を考慮する。 屋内外のシームレスナビゲーションのフィールドテストをショッピングモールや空港ロビーのようなオープンスペースで行うことを検討している。 ここで開発された技術が 2020年オリンピックに生かされるように、関係団体との協議を継続する。
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Research Products
(11 results)